3話 ページ11
太「しかしこの狼、知能は有りそうだ」
『……ワフッ』
流石になにか吠えておかないと勘づかれると思い、再度敦くんに頭を撫でられた時に小さく吠え、しっぽを振っておいた。
敦「これからどうするんです?」
太「私が囮になろう、国木田くんと敦くんは裏から回って見張りを倒してくれたまえ、得意だろう?」
単純かつ簡潔な作戦だが、囮役が有能であればあるほどこの作戦は成功しやすい。
国「此奴はどうするんだ。狼なんぞ敦と同じく、
太「それなら大丈夫、本当に人間に被害を出してるなら、ここで私達を食い殺さずに座ってないと思うけど?」
そんなことしません、したくないです。
出かかった言葉を飲み込み、キュッと口を閉じた。
太「兎に角!先にここを鎮圧する方が先だ、この子も一緒に連れて行ってくれたまえ敦くん、私は犬が苦手なので」
敦「えっ、太宰さん、犬苦手なんですか」
そう言えば、そうだったな。
大人しく敦くんの傍に近寄り、動物らしく頭を擦り付ける。
演技とはいえ、多少の恥ずかしさが否めない。
敦「わわっ、えっと、よろしくね?」
私の頭から背中を撫でながら、敦くんは笑みを浮かべる。
はぁー!!!!くっそ可愛かぁ!!!!!
おい誰か写メ撮れ!!少し困った表情の笑顔だぞ!!!!!
これはもう脳内にやきつけとかなきゃいけないんじゃないかなぁ!!!!
脳内でひたすら叫びまくっていると、国木田さんから声が掛かる。
国「おい、行くぞ敦、」
敦「あ、はい!」
「こっちだよ、」と敦くんに声をかけられ、私はそのまま二人の後を追う。
太宰さんが囮役を開始。
見張りの目もそちらの方へと向く。
国「……6人か、」
敦「その内3人は太宰さんの方まで近寄ってますね」
つまり人質の見張りは現在3人。
太宰さんに気を引かれてるのがこちらに向いたとしても、太宰さんから気を逸らし、こちらを向いた瞬間に太宰さんの勝利が確定することは間違いないだろう。
1431人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
暁郗 - マフィン……仕様ですよね?? (2021年1月5日 11時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
伊織 - めっちゃ好みです〜!続き楽しみにしてます! (2020年10月10日 14時) (レス) id: b284cf17d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 好きです〜〜〜!!応援しています!!頑張ってください! (2019年9月19日 11時) (レス) id: a6030a90d7 (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - 面白いです!好きです!どうか続き更新のご慈悲を…!! (2019年8月5日 1時) (レス) id: e0e3857385 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - おもしろい!!!!応援しています!!!! (2019年7月25日 1時) (レス) id: e69c1b6ddb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鏡花@狐さん | 作者ホームページ:
作成日時:2019年6月8日 20時