雨のち恋【東堂尽八】

ｱﾒ｡6 ページ6

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「花岡は雷も好きなのか？」



昼休み、東堂くんがこんなことを聞いてた。






「へ？」



「雨が好きなら、雷も好きなのか？って。」



「むりむりむりむりぃ。」



「はっ。雷苦手とか女子かヨ。」


靖友くんが、すっごいバカにした顔で笑ってくる。

すると
「おめさん、ちょっとは、言い方考えろ。
花岡は女子だし、雷苦手とか可愛いじゃん」

と、新開くんが言ってくれた。


(可愛い……かぁ。)



「この前、家にひとりでお留守番してる時、
雷鳴って、怖くて怖くて、新開くんに電話しちゃったんだよ」


「あの時はマジでびびったぜ。
電話に出ると、おめさん、泣いてんだもん。」


なんて会話をしてると東堂くんがものすごく暗い顔をして


「二人は仲良しでいいな。」


と言った。




その目はすごくすごく寂しそうで。
なんでそんな顔してるのか、鈍感な私にはわからなかった。

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