理想該当率０％

ideal 14 ページ15

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濱「んじゃ、明日頑張ろな〜！…解散っ！」



整備も終わり、濱ちゃんのそんな声でみんな教室を出て行く。




すると、いつものように望は私の席に来て



小「A、明日リレーでやらかすなよー笑」



いつものように、減らず口を叩いてくる。




貴『…私そんなドジなことせーへんし。』


小「とか言いながら、この前家の階段でつまずいてこけて… 貴『あーあーあー！煩い！！』


小「…そういうAが一番煩いやん」


貴『望が変なこと言うからやろ！』



また、ワーワーと二人で騒いでいると











濱「えーっと…藤井、盛り上がってる途中にごめんやでー」


貴『え？』





突然濱ちゃんが、申し訳なさそうに私の名前を呼んだ。





小「どしたん、濱ちゃーん」


濱「濱田先生やろ」


小「まぁええやんええやん」



貴『望、うるさい』







貴『…で、どうしたん？』




私の名前を呼んだってことは、何かしら要件があるはず。



すると、濱ちゃんは「そうそう！」と何かを思い出したようにガサゴソとプリントを漁り出した。






濱「藤井、保健委員やん？」


貴『あぁ、まぁはい』


濱「明日の体育祭で必要な保健委員用の説明プリント、今から20枚くらい職員室でコピーしてきて欲しいねん」


貴『…え、何故に私』


濱「いやー、ほんまは俺がコピーしてくる予定やってんけどさぁ…さっき淳太に呼ばれて。俺そっち行かなあかんねん」



そう言って、淳太の誘い断ったら死ぬー…と頭を抱えてうなる濱ちゃん。


淳太…というのは、隣のクラスの担任の中間淳太先生のこと。



小「怖いなぁ、鬼淳太」


貴『しばかれるで』


小「ひぃ、怖っ」




濱「とりあえず…頼んでええ？？」


なぁ、お願いっ！と両手をぱちんと合わせて私を見上げる濱ちゃん。



貴『ええよ。コピーだけやろ？』


濱「うわぁっ！ほんまに！？ありがとー！」



ただ引き受けただけなのに、

ほんま助かるわぁっ！とニコニコ笑顔。




…こんな濱ちゃんからのお願いやったら、断れる訳ないやん笑




貴『これ？コピーするやつ』


濱「そーそー！」


貴『了解』


濱「じゃあ、頼むな！！」



そう言って、藤井ありがとうな！と手を振り、風のように去っていった濱ちゃん。


…忙しい人や。

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