◎渡辺くんはいつも不機嫌

□渡辺くんと幼馴染 ページ23

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『っ、あ、ごめんなさい』


宮「こちらこそ、ごめんね？大丈夫？」


『大丈夫、です』




廊下を歩いていると、通りすがりの男子生徒と肩がぶつかる。耳障りの良い優しい声。ふと顔を上げると、これまたどこかで見たことあるような顔で。……あれ、この人も有名人かな。なんて、




佐「涼太ー！教科書貸してー！」


宮「…佐久間、また？」


佐「あれ、弓木ちゃんだ」


『佐久間くん、』


佐「なんか話すの久しぶり？体育祭ぶり！」


『そうだね』


佐「涼太とも知り合い？」


『あ、いや。ちょっとぶつかってしまって、』


宮「佐久間は仲良いの？」


佐「そうそう。っても、翔太きっかけなんだけどね」


宮「翔太？珍しいね」


佐「そ！翔太に紹介してもらったんだよねー」


『紹介、ではなくない？』




にゃははは！と可愛らしく笑う佐久間くん。相変わらず明るくて見てて癒される。そして、佐久間くんとお知り合いらしい良い声の人は渡辺くんとも仲が良いらしい。



渡辺くんの周りには本当に色んな人が居るんだなぁ、なんて、渡辺くんの人脈に関心していたら。




宮「あ、もしかして。体育祭の時、翔太におんぶされてた子？」


『───、』


佐「あーっ！そういえば！あれマジで何だったの！？」


『それ、は…あんまり深く聞かないでほしい、かも』


佐「えー！？超気になるんだけど！」


渡「佐久間と涼太、何やってんの」


深「お前また教科書借りてんだべ、…って、Aちゃん」


『あ、』




後ろからやって来たのは深澤くんと渡辺くん。この間の『深澤派？渡辺派？』なんて言う友達の一言が頭によぎってしまって思わず二人から目を逸らす。



『どういう組み合わせ？』そう言って難しそうな顔をする渡辺くん。すると、突然佐久間くんが私の肩に手を回して何故が肩を組み始める。







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