13.これ以上利口になれない ページ15
視点なし
中原中也はお湯を掛けられてキャッキャとはしゃいでいた。
『こら、暴れるな。怪我するぞ』と言うと『はーい』と言って、トロンとした瞳で癒禽を少しだけ振り向いて見詰めた。
『俺じゃなかったら、襲われてるなーコイツ』なんてことを考えながら、中也の髪についた泡を流した。
それからコンディショナーと洗顔をして、体を洗ったが、特にその時に案外に暴れたために、癒禽は不意に、体を拭いて服を着せ終わり、歯磨きをし終わった中也に言った。
それは、癒禽の本心だったような、本心ではなかったような。
曖昧なものだったが、中也の心は嫌な方向に揺さぶられた。
貴『…お前はお利口さんに出来ねぇのか?けg』
中『ッ…お前も……お前もやっぱみんなと一緒だ!お利口さんお利口さんって、これ以上利口にはなれない!』
そう言って、走って何処かへ行ってしまった。
多分、自分自身の寝室だろう。
1人には広すぎるこの家は、1人には広すぎる部屋が大量にあった。
癒禽は1度、白い死に装束と中也の脱がせた服を洗濯機に入れてまわし、確か使われていなさそうな部屋のクローゼットやタンスに入っていたと思われる丁度のサイズのワインレッドのワイシャツと黒いスキニーパンツにも似ているズボンを履いて、まだ乾ききっていない黒い髪をくしゃりとかきあげて、『…やっぱ、お前は利口じゃねぇ』と呟いて、中也がいるであろう寝室に早歩きで歩いていった。
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作者名:嬬基ヱ | 作成日時:2017年5月28日 19時