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第53話 安堵の夜 ページ9





その夜、学生寮の談話室に一人、いや一匹のパンダがいた

テレビの周りに設置されたソファーに座り、その画面をぼーっと見つめている

そして、パンダの腕の中で元々小さい体を更に縮こませて眠るA

先ほどお風呂を出たのか、女子高校生に人気のブランドのルームウェアに身を包んでいる

すやすやと肩を上下させて眠る姿はまるで小さな猫のようだった


そこへまたもやお風呂上がりの虎杖と伏黒が歩いてくる

「お、パンダ先輩じゃん」

「おう、お疲れ」

「あれ?そこにいんのA?」

「そーだよ。静かにしてやってな」

「俺、Aが寝てんの初めて見た」

「俺もだ。任務帰りの車でもずっと起きてるしな」

トスッ、と隣のソファーに腰を下ろしてペットボトルを開ける虎杖と伏黒


「それだけ信用されたってことだ」

突然2人の間にぬっと現れた五条

「うわぁ!」

「悠仁、静かに」

しー、と長い人差し指を立てる五条

「ご、ごめん」

「この子、本当に猫みたいだからねぇ。

人は好きだけど、野性的な警戒心があってね。僕も拾った当初は苦労したよ」

「拾った...って、どういうことだ?」

「ま、それは本人に聞きなよ。

それよりパンダ、学長がお呼びだよ」

「え〜こんな夜にかよ」

「さぁ、昼間の負傷が気になるんでしょ。

僕はもうちょっとやることあるし、またね」

ひらひらと手を振って談話室を後にする五条


パンダも立ち上がろうとしたが、腕の中にはAが居る

どうしようか、と一旦キョロキョロしてから虎杖と目が合う

「悠仁、お前体温高いよな」

ポカンとした顔をする虎杖の膝の上にAをそっと乗せるパンダ

「えぇ!?」

「だから静かにしろって。ぽかぽかパンダ様の代わりになんのお前くらいだろ。

後で部屋連れてけ」

じゃあな、と言い残してのしのしと学長の元へ向かったパンダ

「ちょっ、俺も男子高校生なんですケド...」

第54話 蠱惑→←虎杖 誕生日短編 「春の君」



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設定タグ:呪術廻戦 , 虎杖悠仁 , 五条悟
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RENKA - 初コメ失礼します!めっちゃ面白すぎて最初から一気に見てしまいました!夢主ちゃんの性格とか魅力的でキャラとの絡みとかもすごく面白くて最高です!!これからも応援しています!更新頑張ってください!! (2022年12月12日 11時) (レス) @page22 id: 345a1df315 (このIDを非表示/違反報告)
ハアザミ(プロフ) - プスメラウィッチさん» 応援の言葉ありがとうございます。大変申し訳ないのですが、オチはまだ決めておりません。現時点では恐らく虎杖になるかと思います...(本誌の流れによっては変えるので断言できませんが)。ご期待に添えず申し訳ないですが、どうぞよろしくお願いします...! (2022年6月29日 20時) (レス) id: f27e40e240 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年6月29日 16時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハアザミ | 作成日時:2022年3月14日 2時

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