SixDays (ページ2)

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予行練習　(赤　×　黄) ページ2

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『文化祭の劇で、相手役の子とキスしなくちゃいけなくなって･･･その、まだした事ないから教えて？』

ある日、片思い中の親友からそう言われた。
どういう経緯でそうなったかは知らないけど、彼はとにかく焦っていた。

「相手役って誰？」

『もー、そんなの今はどうだっていいでしょ！俺には時間が無いの！お願い早く･･･』

彼は俺の気持ちに気付いてない。
目の前の事には真っ直ぐで、だけど少し抜けてて。

そんな彼を俺はこの2年間、ずっと思い続けてきた。

俺の気持ちも、キスの仕方も。
何も知らない彼に、何もかも全て教え込みたい。

「キスはね、こうやって、」

『んんっ･･･』

「舌入れて絡ませて、」

『んっ･･･はあ･･･』

慣れてないキスについていくのがやっとな彼は、目をトロンとさせながら俺を見つめる。
･･･やば、破壊力えぐすぎ。

文化祭、相手役の子に嫉妬する気しかしない。
キスだけでこんなになってる可愛い親友の姿を誰にも見せたくない。

『俺こんな風に出来るかなあ･･･』

「今のじゃ無理だろうね。」

『えぇ･･･どうしよう。･･･あ、ねぇ、当日まで毎日教えてくれたりって出来る？』

そんな可愛いお願い、聞くしかないじゃん。
ほんとずるい。