16BET ページ18
私と棗が一階にある賭場へ足を運ぶと、既にテーブルの上でトランプタワーを作って遊んでいる坂田くんの姿が。
「あ！A先輩来た！」
嬉しそうにこちらに笑顔を向けてくる坂田くんの集中力が途切れたのと同じように、かなり積み上げていたトランプタワーも崩れ去る。
机に散らばったトランプを集め、シャッフルをし始める坂田くん。流石トランプゲームが得意というべきか、シャッフルする手際が良い。
『それで、ゲームは何にするの？ポーカー？それともブラックジャック？』
「ダブル神経衰弱、なんてどうや？」
『ダブル神経衰弱……？』
私がそう問うと、坂田くんは持っていたトランプセットを手のひらに乗せ、その上にハンカチをかけた。そして、屈託のない笑顔を私に向けると、手のひらからハンカチを退かす。するとそこには、一つだったトランプセットが、二つになっていた。
「じゃーん、マジックや！どう？ドキドキしましたか！？」
『すごーい！！マジックも出来るんだね！』
私が拍手をしていると、坂田くんは照れくさそうに少し顔を赤らめた。坂田くんはその倍になったトランプを更にシャッフルし、バラバラに机の上に並べていった。
「A先輩、普通の神経衰弱のルールはご存知ですか？」
『確か、トランプを二枚取って数字が同じだったらいいんだよね？』
「そうです。でも、ダブル神経衰弱は数字だけが揃えば良いっていう話じゃなくて、マークも揃わないといけないんです」
トランプを並べ終わった坂田くんは、私の方に目を向けてきた。
「ルールは大丈夫ですか？」
『うん。マークと数字が同じならいいんだよね』
「さっすがA先輩！飲み込み早くて助かるわぁ。じゃ、賭け金の話やけど……」
ちょっと待って下さいね？と言われ少し待っていると、賭場のある一角へ行き、何やらゴソゴソとやっている。戻ってくる坂田くんの手中には、渉とギャンブルをした時とは違う種類のチップが握られていた。
「これ、生徒会に入ってる人じゃないと貰えないんですよ。一枚、百万円の特別チップ」
渉とやった時のチップは確か一枚一万円。百倍の価値があるチップか……。
「それを俺とA先輩の分合わせて40枚貰ってきたんで、今回の賭け金は、
2000万です」
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神谷朱里(プロフ) - ノンさん» ありがとうございます！ (2019年8月4日 8時) (
レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
ノン(プロフ) - ヤバいヤッパリ最高です！更新楽しみにしてます！がんばってください！ (2019年8月3日 19時) (レス) id: ae4edb19df (このIDを非表示/違反報告)
cocoa - 神谷朱里さん» 更新頑張れ！新作も見に行くね！ (2019年7月31日 0時) (レス) id: 21fbf65f4f (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - ここあだ！ありがとう！更新頑張るぜ(^o^)v (2019年7月29日 7時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
cocoa - Twitterから来ちゃった！！そらるさんがなんて言ったかちょー気になる……これからも更新頑張ってね！ (2019年7月28日 15時) (レス) id: 21fbf65f4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまのじゃく x他1人 | 作成日時：2019年5月11日 22時
