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147話 坂田side ページ16

坂田side


「僕を最速で倒す、ねぇ。速さで僕に敵う訳ないのに?」

「やってみなきゃ分からんやろ」



俺は両手剣を構えると、少年を睨んだ。涙はすっかり止まっていて、まーしぃを守らなきゃという決意に変わっていた。


少年はまたもや姿を消す。どこから現れるか分からない。俺は目を瞑り、全神経を集中させた。耳をすませ、肌で空気の動きを感じる。


すると、右の方の空間に違和感を感じた。俺はそこに両手剣を素早く振るう。



「何!?」

「!!」



目を開けると、俺の両手剣は少年を射止めていた。少年は痛そうに顔を歪めると、俺から距離をとった。



「どうして僕の居場所が!」

「……俺、これならいけるかも?」



焦燥の表情を浮かべる少年とは裏腹に、俺の頭は冷静さを取り戻していた。俺はもう一度目を瞑る。


……気配は、



「上やぁ!!」



俺が上に両手剣を振るうと、少年の頭にクリティカルヒット。少年はそのまま数m向こうに吹き飛ばされると、グダリと床に倒れ込んだ。



「……た、倒した?」



床に倒れてからピクリとも動かない少年を見て、俺は半信半疑その姿を覗き込む。どうやら気を失っていているようだ。



「倒した!良かったぁ……!……あ、まーしぃ!」



俺はまーしぃに駆け寄る。そして腰に付けているポーチから、96ちゃんに貰った包帯をまーしぃの頭に巻いた。


それからまーしぃを背中に背負うと、うらさん達が戦っているであろう部屋に背を向け、出口へと向かった。

あまり刺激がまーしぃに加わらないように、走ったとき上下に揺れないようにした。



「ごめんまーしぃ。俺が弱いせいで……。いつも、守ってくれるよなぁ。まーしぃは、俺のお兄ちゃん同然やで」



まーしぃが聞いている訳でも無いのに、俺は独り言のように呟いた。


気を失っているはずのまーしぃが、ニコリと笑ったような気がした。

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四つ葉 - 完結お疲れ様です!後からすみません。楽しく読ませて頂きました!他の作品も頑張って下さい!ヾ(≧∪≦*)ノ〃 (2020年4月20日 3時) (レス) id: e93bba0f4a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり - いえいえ!こちらこそなんかすみません! (2019年8月10日 18時) (レス) id: 616da87ebb (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - すみませんww参考になりましたww (2019年8月9日 21時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり - 忘れてたの!?確かに結婚した後みたいな雰囲気ありましたけどw (2019年8月8日 14時) (レス) id: 616da87ebb (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - 名無し1450号さん» リクエストありがとうございます!書かせていただきます! (2019年8月7日 18時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱里 | 作成日時:2019年6月15日 14時

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