73話 ページ33
ち、沈黙がつらい……(泣)
さっきは会話があったのに、歩き出したらもう会話ゼロだよ。
そういえば悟さん、なんで女嫌いなんだろ。
佳代ちゃんとは普通に話してるし、さっきも私と話したから、女が苦手って訳じゃ無さそうだけど。
「そんなに気になる？俺が女嫌いなの」
『え、なんで……』
「全部声に出てた」
『マジか』
悟さんがランタンで道の先を照らしてくれながら、私を先導してくれる。
どうやら地図を丸暗記していたみたいだ。
化物かよ。
「俺が佳代と普通に話せるのは、俺らが姉弟だからなんだよ」
『えぇ！？姉弟！！？』
いや、初耳すぎてワロタ。
どう見たって似つかないでしょ。
性格も真逆と言っていい程違うし。
「そ、正確には双子の姉弟」
だから同い年なのか。
なんて間抜けな事を考えていた。
え、じゃあ、
『じゃあ私は？』
なんで私とは普通に話せるのだろうか。
「……俺が女嫌いなのは、昔学校で佳代が女子にいじめられてたからなんだ。スクールカースト上位だか何だかよく分からない奴らにな」
少し歩くスピードを落とす悟さん。
ぽつりぽつりと、昔の事を話してくれた。
「佳代は昔から気が弱かったが、実力は人一倍あったし、努力もしてた。それを妬んだ奴らが……」
悟さんは、それ以上言葉を出さなかった。
きっと私には想像も出来ないような、酷いことをされたのだろう。
「俺が止めに入ればその時は止めたが、結局はまたいじめられて、そして俺が止める。その繰り返しだった。家族を傷つける奴らが許せなかった、だから俺は女が嫌いになったんだ」
ラッキー歌い手×曲
まふまふ×廃墟の国のアリス
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 235人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
闇月 神楽(プロフ) - 神谷朱里さん» ありがとうございます！ (2019年9月14日 19時) (
レス) id: f014fb0182 (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - シリーズ最初はパスワードにさせていただきましたが、4は閲覧できると思いますよ。ご迷惑おかけしてすみません (2019年9月14日 19時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
闇月 神楽(プロフ) - シリーズの最初と4をパスワードにしたんですか？ (2019年9月14日 18時) (レス) id: f014fb0182 (このIDを非表示/違反報告)
神谷朱里(プロフ) - sinさん» ありがとうございます！こう言う事に自分の考えを持っているのが大切だと思っているので。お褒めいただき嬉しいです(^_^) (2019年5月13日 6時) (レス) id: 53f80ab33e (このIDを非表示/違反報告)
sin(プロフ) - こういう風に物事の良し悪しみたいなのをしっかりと言えるのがすごいと思いました。小説楽しんで読ませてもらってます。これからも頑張って下さい。 (2019年5月13日 1時) (レス) id: 1b526b8ebe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朱里 | 作成日時：2019年3月21日 9時
