【歌い手】王国騎士団の見習い

16話 ページ18

私達は団服を着た。サイズピッタリじゃんやば。いつ測ったんだよぉ……。

更衣室には佳代ちゃんもいる。昨日あの後どうなったのか聞こうと思ったが、なんだかそれも下世話な気がして止めた。

まーしぃさん曰く、この服の他にも正装があるらしいが、後々説明するそうだ。正装とか絶対かっこいい。楽しみだ。


『佳代ちゃん、着替え終わった？』

「は、はいぃ！！」

『お！似合ってるねぇ！』

「ちょ、ちょっと上の服キツいけど……」


ゔっ、佳代ちゃんの胸元が豊富なのは幻覚だ！！私もあるもん！Aはある！多分な！


『そ、外行こうか……』


Aは563ダメージをくらった。



私達が外に出ると、男性諸君はすでに着替えが終わっていた。


「いいねぇ、みんな似合ってるぞ？正装は君らの寮にあるから、後で確認してね」


まーしぃさんが言った。寮か、楽しみだなぁ。自分の部屋なんて田舎の家には無かったから、なんか新鮮だな。


「あーあ、女の子の団服は生足出てる方が良かったのになー」

「まーしぃきもw」


さらっと変態発言をして、歩を歩ませるまーしぃさん。私達はその後にまた着いていった。この人も変わった人だなぁ。


「次は、訓練場に行くから、はぐれないでね」


それにしても、お城の敷地内に騎士団の活動場所があるのね。何だか自分が王族になったみたいでワクワクする。

少し目を移せば、庭園が見えた。季節の花が咲いており、アーチがあったり、その奥には噴水も見える。


『わぁ、見て！きれいだね佳代ちゃん！！！』


私は隣にいる佳代ちゃんに話しかけた、はずだった。


『あれ？佳代ちゃん？』


辺りを見回すと、誰もいない。あれ、もしかして私……、


『はぐれたぁぁあああ』


絶賛迷子中です。

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