青葉城の黒魔女、その噂【ハイキュー】

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彼は前を歩いていた2人の肩を掴んで「助けろ！！呪われる！！呪われた！！！」と涙声で叫び出す。

確かあの2人はこの前入ってきたばかりの元・北川第一の選手だったような。



「矢巾さんが新マネの話とかするから妬んだんじゃないですか」とセンター分け前髪の国見くん。


「あの⋯ずっと気になってたんですけど、あの人そんなヤバいんスか？
　ただのマネージャーじゃ⋯」
と困惑しながら聞くのは縦長シルエットの金田一くん。



「ああ⋯噂じゃあなんでも、バレー部に呪いたい相手がいるとか⋯
　バレー部を地獄にするのが目的だとか⋯⋯」

「そ、そんな噂が⋯？」




聞こえてるぞお前ら⋯呪ってやる⋯⋯



私はメラメラと沸き上がる呪気(呪ってやるという気持ち)をなんとか抑える。



悪口・陰口・噂話を聞くときだけ私は地獄耳になるのだと彼らに教えてあげたら、どれほど怯えることだろう。


それを知ってか知らずかコソコソと話し続ける3人の背中を、恨みがましく睨みつける。






黒葉(くろは) A
青葉城西高校2年、男子バレー部マネージャー。


日々、人を呪いながら自分なりに頑張ってマネージャー業をこなしている。


人呼んで「黒魔女」である。


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