どうか我輩を冗談扱いしないで【朔間零】 (ページ4)

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目が離せない想い人ページ4

(零side)

『失礼します。安曇です。椚先生は居ますか？』

椚「ええ居ますよ。海外から帰ってきたんですね」

『はい！ピアノのコンクールも無事終わりましたし
海外でのお仕事も一段落ついたので！』

椚「そうでしたか。ご苦労様です。他の方やP機関
にも伝えておきます」

『お願いします！』

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「〜〜〜♪」

上機嫌な様子で鼻歌を歌いながら我輩の隣を歩く。

零「くくく♪ 随分とご機嫌なようじゃの。A」

『そう？』

零「もしかして無自覚かや？Aは嬉しい事が
あると早歩きになるんじゃ。」

凛月「あ〜。それは同感。あんたってわかりやすいよね」

「えっ、そうなの？全然意識してなかったや」

キョトンとした顔で我輩と凛月を見つめる。可愛いな。

？？「あれ！A先輩帰ってたんですね！！」

？？「朔間先輩と凛月くんもこんにちは！」

ES内を3人でしばらく歩きながら
談笑していると何者かが吾輩達に声をかけた。

『わ〜。あんずちゃん！久しぶり〜』

あんず「帰ってきてたんですねー！おかえりなさい！」

2人は我輩を放ってぎゅうと抱きしめ合う。

『そうだ！あんずちゃんにお土産があるんだった！』

ガサゴソとキャリーケースを探る。

『あれぇ？どこしまったっけな』

零「ﾊｧ､お主先程自分でキャリーケースからお土産
だけ出して紙袋に入れ直しておったじゃろ。」

零「Aが今手にしておる紙袋なんじゃないかえ？」

と見兼ねて教えてやると

『あっ、ほんとだ！零くんありがとう！』

満面の笑顔で我輩に礼を述べた。

全く。相変わらず抜けておって放っておけんわい。

零「相変わらずポンコツじゃの。ククッ。」

『ぐぬぬ、うるさい、』

『ほら！幸せを呼ぶ鳥の置物！イタリアにいた時に
買ったの。あんずちゃんが好きそうだと思って』

あんず「可愛いです！ありがとうございます！」

『あとねぇ、朔間兄弟にはこれをくれてやろう！』

"はい！"と凛月と我輩の手に置かれたのは黒猫の
ペアマグカップだった。

『これね？しっぽのところが絡まるんだよぉ。
2人でお揃いで使ってね！』

凛月「え〜。どうせならAとのペアマグカップが
良かったんですけどー。」

『ふふ、今度一緒に買いに行こうね。りっちゃん』

ずるい。たとえ可愛いプリティーマイエンジェルでも
嫌じゃ。

A。我輩にも同じ事を言っておくれ！