二枚 ページ2
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「そういや、お前、どこ行くの？」
同じように笑っていた彼が、突拍子もなく私に問うた。
主語がない、とツッコミつつも、話の流れで何が言いたいのかはあらかた分かる。
「
「別だわ」
「だろうな」
一つの女子校の名を上げれば、真顔でそう返され、冗談なのか真面目に言っているのか分からない反応をされた。
「そっちは？」
「俺は
「うわっ、超普通」
「まぁ受かってるか分かんねえけど」
恐らく県内で最も受験生の多い高校。当然落ちる者だって多い。
まぁ、受かってるよ、なんて優しい言葉はかけてやる程、私は素直でも優しくもないのだけど。
「落ちたらどうする？」
「どうしよー、他受けてねーよ」
「まじかよ、咲羅オンリーは流石に笑う」
「お、今のは咲羅の咲と笑うの笑をかけたのか」
「あ？」
「ナンデモナイデース」
そんな事より、と逃げるように話題を変える彼。最初からくだらない事を言わなければ良いのに。
「結局、別々になっちまうんだな」
「別に別れを惜しむような仲でもねーだろ」
「まぁそうなんだけど。俺、佐山とは高校でも一緒に居ると思ってたし」
それに、
「女子の中では、佐山の事、結構好きだったし」
だから正直言って、ちょっと寂しい。
そう苦笑する彼は、本当に、何の気なしに言っていたのだろう。
何も知らない人間が聞いたら、勘違いしそうなセリフを。
いや、当事者でさえ、勘違いしてしまいそうな。
実際はそんな夢みたいな事ないって、分かってる。人たらし故の発言だって、分かっている。
……あぁ、でも。
好かれていたんだ。
素直になれない、可愛げのない私でも、好いてくれていたんだ。
それだけで、私は浮かれてしまえた。
だから、思ってしまったんだ。
同じように想っている事くらい、伝えても、許されるんじゃないかって。
その時、丁度、音楽が流れ始めた。
下校時刻を報せる、名前も知らない洋楽。
放課後の終わりを告げる、どこか物寂しい音。
「……あ、時間やばいね、そろそろ帰るか」
彼が席を立つ。もう、行ってしまう。
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あいす(プロフ) - そこら辺の水道水さん» えっ本当ですか……！？申し訳ありません……セーフなら良かったです (2021年3月26日 18時) (
レス) id: 8e07c2b94c (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の水道水(プロフ) - あいすさん» 元々私が考えていたネタと若干被っていてヒヤヒヤしましたがこんな明るい感じじゃないのでセーーーーフッ(??) (2021年3月26日 12時) (レス) id: d5e7447fc4 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - そこら辺の水道水さん» はぁぁぁあありがとうございますぅぅぅうう……！でも私なんかには勿体無いお言葉です……！そこら辺の水道水さんの短編、楽しみにしております！ (2021年3月26日 11時) (レス) id: 8e07c2b94c (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の水道水(プロフ) - ん〜〜〜っねぇちょっと待って同じ募集企画に参加してるんですけど文才神すぎてうますぎて肩身が狭いですどうしてくれるんですか〜！！(キレ) 平伏致しました尊敬します(単純) うわぁん私の書く短編とグランドキャニオン並の差がついちゃいますよ… (2021年3月26日 9時) (レス) id: d5e7447fc4 (このIDを非表示/違反報告)
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