あんスタ【もう1人の転校生】3 (ページ32)

今日:18 hit、昨日:17 hit、合計:148,074 hit

第111話ページ32

瀬名｢強化合宿？｣

放課後。Knightsの練習休憩時間に先程の話を切り出してみた。ペットボトルの飲料水を口から離した瀬名は、タオルで顔を拭きながら答える。

瀬名｢なんか、今年から新しく導入されるってのは聞いたけど…参加するの？｣

瀬名の振り向いた視線の先には、鳴上と朱桜。朱桜は首を傾げているが、鳴上はポンッ！と手を叩いて思い出したかのように、こちらを見た。

鳴上｢確か、強豪のユニットは強制に近い形で参加するらしいわよ？Knightsは多分、強制ね｣

うぇ～。日陰で倒れている朔間弟が唸る。ジリジリと照らすお日様と、暑さがただでさえキツイのに、合宿となれば、逃げることは不可能。

そんな中、月永は相変わらず作曲している。ていうか、あいつは参加すると分かっているのか？

貴｢ねぇ｣

月永｢なんだ？｣

貴｢強化合宿、参加するって知ってた？｣

月永｢ん？あー！確か、クロが言っていたな！｣

忘れてたのかこいつ…。あたしが切り出さなかったら、行かなかったぞKnights。

瀬名｢…｣

貴｢え、なに？｣

メンバー四人がこちらをじっと見つめてくるので、なんか怖い。

瀬名｢…よく、王様、怒らなかったね｣

目を見開いて呟くように言葉を発した瀬名の言葉が、あたしには理解出来なかった。