あんスタ【私は、このﾌﾟﾗﾝを提案いたします。】2 (ページ13)

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52話ページ13

貴｢傷つけたくない、というのであれば、そうしましょう｣

瀬名｢は？｣

貴｢クライアントは瀬名泉くん。仕事内容は、傷つけないでくれ。いかがです？｣

瀬名｢だから、何言って｣

貴｢報酬はそうですね…最高のライブに、無料で私を招待してください。約20年生きてきましたが、未だにコンサートなるもにはいったことがありません。ああ、それと、できるなら二人分お願い致します｣

ペラペラと言葉を並べる私にストップをかけたいのか、黙れって！と瀬名くんは叫んだ。

彼が手を下ろす。私は乱れた襟元を調えた。

再び彼を見た時に、すでに答えは決まっていた。

瀬名｢…分かった。だったら、今度のライブに呼んであげるよ｣

貴｢ありがとうございます。楽しみにしています｣

その会話を聞いていた朔間くんは、困ったように眉を下げた。

朔間｢…じゃがな、汐見さん。敵は彼だけではないぞ…｣

闇の魔の手はすぐそこに迫る。

生徒会室。生徒会長席では、鼻歌を歌う天祥院の姿があった。