あんスタ【世界は続いている】4 (ページ4)

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第2話ページ4

パソコンのエンターキーを押す。

貴｢はぁ…｣

眉間を軽く抑え、キャスターに背を預ける。部室に置いている時間はもう9時を回っており、外は当然のように真っ暗だった。

バタバタと走る音が聞こえてきて、バタン！！と扉が開く。

｢久世Aさんかな？｣

貴｢はい？｣

すると続々と大人の男たちが入ってくる。あっという間に囲まれて退路を絶たれる。

貴｢なんですか？｣

私は必死に冷静を保った。こんな所で暴れたら機材を壊してしまう。それだけは、ダメだ。

｢悪いけど消えてもらうよ｣

貴｢は｣

ギラリと光るのは、刃(ナイフ)か。

｢A！！｣

私の名を呼ぶ悲痛な声が聞こえた。

｢ぐぁ！？｣

男が倒れる。パイプ椅子が落ちる。

絢｢Aっ！｣

貴｢アヤト？｣

｢このくぞガキ…！！｣

振り下ろしたナイフを軽く避けたアヤトは、くっと一段腰を低くして、拳を構えた。

そして

絢｢はっ！！！！｣

重たい拳を一つ。相手の腹に入れる。

うずくまった男。その隙にアヤトが私の手を引き、走り出す。

廊下に出、私は近くの非常ベルのボタンを押した。瞬間、セキュリティが反応し、鼓膜に響くほどのサイレンが鳴り響く。

警備にすぐに知らせが入り、バタバタと慌ただしくなる校内。男達が追いかけてくる気配は無かったが、私はアヤトに手を引かれ、そのまま駆け出した。