あんスタ【世界は続いている】4 (ページ27)

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第25話ページ27

｢それでは本日のゲストに登場していただきましょう！｣

黄色い声援を中、優雅に降り立つ。それぞれの色の羽を羽ばたかせて。

｢奇跡のドリームユニット！天祥院、守沢、瀬名、仁兎、日々樹の5人組です！｣

その後ろからもゲストが歩く。その中には、NODIERの姿もあった。

最後のゲスト…と司会者が続き、私たちは舞台へと向かう。

｢朔間と復活した甘い魔物、羽風と、そし、て…｣

音が止まった。

先輩方の目が丸くなるのがここからだとよく見える。

朔間先輩と羽風薫がニヤリと笑うのが分かった。

ヒールの高い黒い靴。紫と黒と深い青で作り上げた王子様の衣装。黒のマントを揺らす。

赤い唇で微笑みんで、花緑青(エメラルドグリーン)の瞳を細めて。

いつもは前髪で目元を隠しがちなのだが、今回ばかりは髪の毛をオールバック。銀髪のウィッグから黒髪に変えた。

貴｢どうも｣

ほとんど雄叫びだった。

出演者が耳を塞ぐ。この音量だと、ボリューム振り切ってるんだろうなぁ…なんて考えながら階段を降りる。

蓮巳｢お前…Aなのか…？｣

貴｢そうですけど｣

掴みはおっけい。

｢そ、それでは、始めていきましょうか！｣

司会者の慌てっぷりに私と朔間先輩と羽風薫は、ふふっと可愛らしく笑ってやる。

その笑顔は、余裕そうに笑うグリードに向けた、挑発的な意味も含めていた。