第27話 ページ29
貴「青峰さんは、高校生時代、仲間も頼らない一匹狼だったんですよね?」
青峰「あ?おぉ」
貴「負け知らずの生意気エース」
青峰「お前…俺のことバカにしてんのか?」
貴「褒めてるんです」
青峰「けなされてる気がすんだけど」
貴「それでも誰かを信じる、チームプレイをする、そういう…誰かを頼るみたいな、いつ気がついたんですか?」
青峰「気づいたっつーか…気付かされたっつーか…まあ、見せつけられたんだよ。俺より劣ってた昔の相棒が、俺を負かして、チームで勝ち上がって、バスケって仲間とやるもんだったんだって、改めて教えてくれたんだ」
昔のことを思い出しながら話す彼の横顔に、悲しみと懐かしさと、嬉しさが滲み出ていた。
貴「1人だと実感した時、内心、どう思っていたんですか?約束を、その、破ってしまった唯一の救いだった彼女が姿を見せなかった時とか」
青峰「そりゃ、孤独だって実感した。やっぱ俺には対等に戦う奴なんていねぇ。誰も俺の孤独なんて気づいてくれねぇって、諦めてた」
黒い黒い触手が、ジワジワと俺の心を食っていった。…と、彼は表現した。
青峰「なら最初から1人でいいや。どうせ俺に勝てるやつなんていねぇし、みたいな。そんな感じだ」
貴「青峰さんは、そういう気持ちを、きちんと言葉にして伝えた事は?」
青峰「伝えるのに言葉を介する必要はねぇだろ。表情とか、仕草とか、文字だとか、お前でいうなら番組?とか、色々あんじゃねえの?」
貴「それに気づいてもらえなかったら?」
青峰「すぐに気がつく人間なんていねぇだろ。俺だって俺の気持ちを理解してくれる奴なんていなかったし」
貴「そうですよね」
青峰「でもやっぱ、気づいてくれる人ってのは気にかけてくれるもんだよなぁ…何度も背中押されて、やっと本当の事言えた時はスッキリした」
貴「背中を押してくれる人」
青峰「おう。自分のことばっかで相手のこと考えないで先走って、アイツのこと傷つけたりもしたけど、今はちゃんと自分の気持ち伝えられてよかったって思ってる」
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カグサ(プロフ) - 羽風先輩の執事服とか私得すぎてもうほんとに無理です(語彙力)連コメ失礼いたしました! (2017年12月27日 20時) (レス) id: 754d74c58c (このIDを非表示/違反報告)
顥(プロフ) - カグサさん» ありがとうございます。頑張ります! (2017年12月27日 20時) (レス) id: 09070ac26a (このIDを非表示/違反報告)
カグサ(プロフ) - 1話から一気に読まさせていただきました!とても素敵な作品だなって思いました。更新頑張ってください。応援してます。 (2017年12月27日 20時) (レス) id: 754d74c58c (このIDを非表示/違反報告)
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