あんスタ【もう1人の転校生】5 (ページ4)

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第42話ページ4

月永｢む？｣

楽譜からふと視線を上げた先、月永が目にしたのは、Knightsの末っ子と、新人の転校生(あたし)。

月永(二人でどこへ行くんだ？はっ！考えろ！考えるんだ！)

挙動不審な何かの気配を感じ、あたしは後ろを見る。目にしたのは、強引な王様であり、Knightsを率いる月永。

頭を抱えた。おい、と肩に手を置く。驚いた月永の鼻頭を摘む。

月永｢うにゅ！？｣

貴｢もぅ…。気になるなら、一緒に行く？｣

月永｢おお！どこに…待て！言うな！妄想するから！｣

貴｢言葉をセレクトしてくれる？妄想じゃなくて、妄想(イメージ)とかさ…｣

呆れたあたしの制服の裾を掴む朱桜。その瞳に映る月永への思いは、どんな形を描いているのだろう。

貴｢はいはい。着く前に閃いたら、あたしが奢ってあげる☆｣

月永｢おっ！Aは太っ腹だな！わはははは☆｣

貴｢朱桜。行こ｣

騒がしいのは、懐かしい。

朱桜｢はい！｣

純粋で、汚れのないその笑顔が、思い出させる。

両手に花って言うのかな…青と赤が、凄く綺麗な子供たちだったのよ。

笑顔で、正反対の性格で。可愛くて…。

朱桜｢Aお姉さま？｣

貴｢ん？あ、何でもないよ？ほれほれ急ぐぞ～♪｣

もう、関係ないけどね。