あんスタ【もう1人の転校生】5 (ページ28)

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第66話ページ28

貴｢おん…まぁね？｣

羽風｢え！？瀬名くん、Aと共演するの！？え～羨ましいんだけど～？｣

守沢｢いいなぁ俺もやりたいぞ！｣

貴｢あたし、休業中…なんだけど？｣

パンを食べる気は無かったので、持ってきたペットボトルの蓋を開ける。飲料を口に流し込んで、一口飲み込んだ。

瀬名｢どぉりで、アイツがテンション高いと思ったんだよね～？｣

貴｢あいつって……あー、月永？｣

瀬名｢そ。インスピレーションが！っとか、言ってさぁ？｣

貴｢そりゃ、良かった｣

瀬名｢でも。あんたは、あんまり嬉しくなさそうよねぇ？｣

その質問に、ドキリと心臓が跳ねる。大丈夫、あたしは、みんなのアイドルだから。

貴｢そんなことないよ？楽しみに決まってんじゃん！｣

ニッコリと笑った。ちょうど良く五限のチャイムが鳴り渡る。

みなはそれぞれ、持ってきた昼食をしまい席へと戻っていった。

まぁ、瀬名は隣席なんだけどね。

瀬名｢ねぇ｣

貴｢ん？なに？｣

瀬名｢…何か、言われたわけぇ？｣

変な質問に目を瞬かせる。ぷぷっ。なに、その不器用な顔。

ほんと、ソックリ…。

貴｢べーつに！｣

瀬名の額に自分の額をぶつけてやる。痛みに悶えて、瀬名が机上に伏せた。

残念なことに、あたしは石頭なのだ。

上目に睨む瀬名に、憎たらしいくらいの笑顔を、おみまいしてやった。