あんスタ【もう1人の転校生】5 (ページ3)

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第41話ページ3

長く厳しい合宿を終え、あたしたちは学院に帰ってきた。

バスを降り、背筋をぐん！と伸ばす。懐かしい、空気を思いっきり吸い込み、身体に溜めて、勢いよく吐き出す。

瀬名｢帰ってきたねぇ｣

羽風｢はぁ。あんなむさ苦しい所で過ごすとか、死にそうだった～｣

守沢｢楽しかったがな！はっはっは☆｣

椚｢守沢千秋！騒がしいです｣

椚ちゃんの長き話を聞き終え、あたしたちは家路へと向かう。

朱桜｢Aお姉さま！｣

貴｢ん？なに？｣

朱桜｢ここの近くに美味しいsweetsのお店があるそうなんです！一緒に行きませんか？｣

これは、これは…突然のお誘いだ。

貴｢もちろんいいよ♪｣

yesの返答によほど嬉しかったのか、朱桜は初めて、子供らしい笑顔を浮かべた。いや、普段から可愛い無邪気な少年(おとこのこ)なんだけど…。

Knightsにいるせい、なのかな。賢人であれ、勇ましくあれ、常に剣のような鋼であらなければならない。

そのプレッシャーが、彼を束縛している気がする。

まあ、それは…学院が作ってきた雰囲気に呑まれてしまった…というのも原因かも知れないけどね。

朱桜｢Aお姉さま？｣

あたしの顔を覗き込む朱桜の顔は、心配そうだった。何でもないよと、髪をクシャクシャに撫で殴る。