4話 ページ5
結局あの後、莉犬くんにしっかり家まで送り届けられた。
1人でも帰れると言ったけど、女の子だからって言って家まで送ってくれる彼は悪い人ではなさそう。
帰り際に連絡先を半ば無理やり交換させられたけど。
誰もいない部屋のベッドにポスンと倒れ込む。
どうしようも無い虚無感に襲われて、私はゆっくりと立ち上がった。
寂しい…
誰かと一緒にいたい…
普通だったら、親が笑顔で「おかえり」って言ってくれるのかもしれない。
夜ご飯の時には用意されたご飯を食べながら今日あった出来事を話しているのかもしれない。
そして夜寝る時は、「大好きよ」っておやすみのキスをされてみたい。
大切だよって全身から伝わるほどに愛されてみたい。
どうして私は1人なんだろう
お母さんの欠陥品。
だから愛してもらえなかったの?
どうしたら良かったの?
いくら人に優しくしても
いくらいい成績をとっても
それは周りの人を繋ぎ止めておくための手段でしかなくて
思わず乾いた笑いがこぼれる。
なんて惨めで
なんて哀れな話なんだろう
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あうら(プロフ) - 花さん» こちらこそありがとうございます! (2021年3月30日 20時) (レス) id: 112c0791ec (このIDを非表示/違反報告)
花 - 最高なお話をありがとうございます! (2021年3月30日 19時) (レス) id: f4df643b91 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - えっえっ大丈夫?泣くよ?お父さん………私のお父さんも中々家に帰ってこないんだ…仕事だから仕方ないんだけどね、普通に優しいし。帰ってきても夜中だし、休日だってほとんど居ない。でもこの小説に出てる子はそれよりもっと……。 (2020年12月26日 13時) (レス) id: 2b9e869a8a (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - あうらさん» こちらこそありがとう!素敵な作品、いつも楽しんで読ませてもらってます。笑 更新されていない間も何回か読み返してたんだー!笑 (2020年12月20日 21時) (レス) id: 2b9e869a8a (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 更新ふぁいとーっ! (2020年12月20日 21時) (レス) id: 2b9e869a8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あうら | 作成日時:2020年4月15日 23時