38話 ページ39
お互い気まづさを振り払うように何か声を発するけど、出てくるのは「寒いね」とかいうありきたりな言葉ばかり。
例えるなら、緊張でデートの時に「いい天気だね」というフレーズが1番にくるような感じ。
お互いに視線をさまよわせていると、不意にころんくんが咳払いをして喉を鳴らした。
そしてころんくんの視線の先は私。
まだ少し頬を赤くさせたころんくんが、クリクリの目で真っ直ぐに私を見つめてくる。
「…ころんくん？」
こ「大神さん…僕…あの、大神さんのこと…」
そこまで言った時、ころんくんの言葉が途切れた。
真っ直ぐに私を捉えていた瞳はいつの間にか私の後ろへ。
不思議に思って私もころんくんの視線の先を追う。
するとそこにはドアの影からこちらの様子をじっ…と伺っているななもりさん、ジェルさんの姿があった。
二人ともニヤニヤと口角をあげている。
それを見た途端、ころんくんはこれでもか、というくらい顔を真っ赤に染め上げて大声をあげた。
こ「おい！！お前ら何してんだよ！？」
ふかふかのソファーに下ろしていた腰をあげ、ズカズカと2人の元へ歩いていく。
ジ「いやw帰ったらたまたまころんが告はk…」
こ「わーー！？言うな！！」
な「可愛い〜w」
2人の煽りに対してころんくんが顔を真っ赤にして怒鳴り、私はそれを頭にはてなマークを浮かべて見ている。
ジ「Aちゃん、ころんに変な事されとらん？w」
ジェルさんが笑いながら聞いてくる。
「え？あ…」
「されてませんよ」と言おうとした私の口が止まった。
私の手の上にころんくんの手が重なった時のことを思い出す。
別に変なことではないが…いや、ジェルさんの言う変な事とはこういうことなのか…
私が下を向き黙ると、ななもりさんとジェルさんはころんくんの方へと視線をむけ
た。
な「ころん！？お前何したの！？」
ジ「ころーん…それはあかん。」
こ「いや、は！？なんもしてないから！まじで！してないから！」
その様子がおかしくて、私は思わず笑ってしまう。
すると、困ったような顔をしたころんくんと目があった。
それだけで、周りには私ところんくんしかいないんじゃないかと錯覚しそうになる。
「好き」って言いたい
いつの間にか
そんなふうに思ってしまう自分がいた
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うい(プロフ) - 凄く「今夜、世界からこの恋が消えても」と似てて小説の発売日と照らし合わせたら主さんの方が先にネタ思いついてて腰抜かしました…めちゃくちゃ面白いです😸💞 (2023年2月21日 2時) (
レス) id: ed6dd285e5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーち - ころんくんが家に泊めるときになーくんに電話してたときの泊めるの字が止めるになってましたよ 上から目線でごめんなさいm(_ _)m (2022年5月17日 6時) (レス) @page29 id: 2e0541f151 (このIDを非表示/違反報告)
白玉 - そうです！ 一度検索しみて下さい。 (2019年5月5日 11時) (レス) id: 0b503add46 (このIDを非表示/違反報告)
あうら(プロフ) - 白玉さん» テレビか本とかですかね…？ (2019年5月4日 21時) (レス) id: 5af2deacde (このIDを非表示/違反報告)
白玉 - これ読んだ瞬間「掟上今日子の備忘録」っていうの思いだした (2019年5月4日 20時) (レス) id: 0b503add46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あうら | 作成日時：2018年10月14日 23時
