検索窓
今日:1 hit、昨日:9 hit、合計:460,634 hit

12話 ページ13

もうすぐで意識が飛んでしまうんじゃないかというほどの眠気の中、私の耳に授業が終わる合図が入ってきた。








ハッとして時計を見ると、3時5分を指している。









…授業…終わった…









やっとの思いで、寝ずに全授業を終えることが出来た。









今だけは自分を褒めてあげたいくらいだ。









でも、かんじんの日記はまだ見つかっていない。









普通の休み時間も昼休みも、ずっと探していたけどどこにも見つからなかった。









とりあえず、眠気に負けてしまう前に顔を洗いに行こうと教室を出る。









フラフラと長い廊下を歩いていると、後ろから声が聞こえた。









?「大神さん!」








早く眠気を覚ましに行きたいのに…









私はゆっくりと声のした方を振り向く。









「…ころんくん…どうしたの?」









そこには、少し気まづそうな顔をしたころんくんが立っていた。









こ「…あのさ、…これ」









そう言ってそっと差し出してきたものは、私が寝ずに探していた手帳だった。









ドクンッと心臓が嫌な音を立てる。









「っあ…え?なんでころんくんが…」









こ「昨日、教室で喋ってた時に見つけたんだけど…中見ちゃって…他の人に見られたら困るかなって…」









中を見た、そのワードだけが切り取られて頭の中をグルグルしてる。









「…あ、りがと…」









私は何とか声を絞り出すと、その日記を少し乱暴に取ってころんくんに背を向けて走り出した。









…が、すぐに「待って」と呼び止められる。









呼び止められたその声に、思わず立ち止まってしまった。









こ「大神さんって…」









…やめて









頭がズキズキと私の体力を削っていく。









こ「もしかして」









言わないで









だって…









そしたら…









こ「記憶が無くなるの…?」









いつもの私が作れなくなってしまう。

13話→←11話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (224 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
582人がお気に入り
設定タグ:すとぷり , ころん
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

うい(プロフ) - 凄く「今夜、世界からこの恋が消えても」と似てて小説の発売日と照らし合わせたら主さんの方が先にネタ思いついてて腰抜かしました…めちゃくちゃ面白いです😸💞 (2023年2月21日 2時) (レス) id: ed6dd285e5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーち - ころんくんが家に泊めるときになーくんに電話してたときの泊めるの字が止めるになってましたよ 上から目線でごめんなさいm(_ _)m (2022年5月17日 6時) (レス) @page29 id: 2e0541f151 (このIDを非表示/違反報告)
白玉 - そうです! 一度検索しみて下さい。 (2019年5月5日 11時) (レス) id: 0b503add46 (このIDを非表示/違反報告)
あうら(プロフ) - 白玉さん» テレビか本とかですかね…? (2019年5月4日 21時) (レス) id: 5af2deacde (このIDを非表示/違反報告)
白玉 - これ読んだ瞬間「掟上今日子の備忘録」っていうの思いだした (2019年5月4日 20時) (レス) id: 0b503add46 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あうら | 作成日時:2018年10月14日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。