1・ブチギレ ページ1
現在時刻20時55分。
1時間以上待ってるのに誰も来ない。
『呼び出しといて1時間以上来ないってどうゆう事だよ。放置プレーとか望んでねぇんだわ』
クッソ佐野の野郎。あいつマジで来ないじゃんか。もう帰っていい？？寒いんだけど。何回もメールと電話入れてんのに出ないって何事。
『あ』
プルルルルと手元の携帯が震える。飛びつくように電話に出ればそれは待ち望んでいた佐野からだった。
「お前何何回も着信入れてんだよ。うるせぇ」
『おい、いつ来るんだよ』
「あーそういやそうだったな」
そういやそうだったな…？？は？？ちょっと待てそれって
『忘れてたわけ？』
「おー悪ぃ。てかなんで呼び出したか忘れたからもう帰っていいぞ」
『は？』
一瞬頭に血が上り声が出る。
携帯の向こうからは佐野以外の複数人の声が聞こえた。
「はってなんだよ」
『それはこっちの台詞だよ。呼び出しといて忘れる？？あんた何様？』
「俺様」
『今ふざけんじゃねぇよ。こっちはマジなんだわ』
腑抜けた声の佐野に怒りが強まる。
「……マジでキレてんの？」
『当たり前だろ、こちとら1時間以上待ってんの。しかも真冬の夜だよ。
てか今佐野以外にもいるでしょ。
そいつら纏めて耳の穴かっぽじってよく聞け。
あんたらからの扱いにはもううんざりなの。エマとかヒナみたいな扱いしろとは言わないけど、私だって女なんだよ。メンタルだって人並みだし、なんなら以下。それでもあんたらと居るの楽しいからずっとふざけて返してたけどさ、もうこれで踏ん切りついたわ』
一度言葉を切り、熱くなった顔を冷やすように息を吸い込んだ。
『私は東卍と縁を切る。
金輪際、私に絡んでくるな』
「お、おい」
『じゃあね』
ブチリと通話終了を押す。
息を大きく吸い込んで、吐く。
肺を満たす冷たい空気が気持ち悪かった。
・
ブチリ。
音を立て切れた通話。
部屋の温度はグンと下がり誰も声を発さない。
「………
今、A縁切るって…」
「…言ってたな」
「マジかよ…」
「こ、これ早いうちに謝った方が良いんじゃないスか！？」
状況を把握出来ていない者。取り乱す者。放心状況の者。各々の反応をみせたとき、部屋の扉が開いた。
「ねーもうご飯だけど皆んなどうす…
何、どしたの」
異変に気付いたエマが怪訝な顔をし問いかけた。
ドラケンが事情を説明する中、エマの表情は心配から怒りに変わった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1449人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
冬樹 - ハアー‥こんなに私の心をつかんだ小説はこの小説が初めてだ^^・・・あああすきーー すみません、まだパソコンの操作に慣れてなくて、ビックリマーク打てまへん (2021年12月5日 15時) (
レス) @page4 id: 65db4188d5 (このIDを非表示/違反報告)
コンチャン - 続き読みたいです(泣)無理にとは言いませんが、頑張ってください！好きです‼ (2021年12月3日 1時) (レス) @page4 id: 617f33c93b (このIDを非表示/違反報告)
あいら(プロフ) - 続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！！！ (2021年11月21日 12時) (レス) id: c04b0d2322 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 再新待ってます！ (2021年9月23日 1時) (レス) @page1 id: 39c8df02a5 (このIDを非表示/違反報告)
うん - 更新しないんですか？？つづけてほしいです (2021年9月18日 14時) (レス) id: cb1d995e6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ファナ | 作成日時：2021年8月14日 13時
