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9・コンビニ ページ9

『ダッッッッッルッ』

「うるせェ」




冷たい外とは一変、コンビニに入り暖かい空気に包まれながらぐちぐちと零せば大寿くんに一喝される。




『なーんで私なのよ。青宗でもココでも連れて行きゃあ良かったでしょ』

「総長と隊長の両方抜けたら駄目だろうが」

『総長補佐は良いと???』

「これも補佐の仕事なんだよ」

『うっわウザ』

「俺にそんな口聞くのオメェが初めてだわ」

『きゃ!大寿くんの初めて奪っちゃった』

「マジで殴るぞテメェ」




大寿くんノリ悪。
おふざけもそこそこに、買い物カゴに商品を入れていく大寿くんを追う。




『あ、大寿くん。これ買って』

「絶対ェ嫌だ」

『荷物持ち代だと思ってさ。後でココにでも請求すればいいじゃん』




そう言い買い物カゴにコンビニスイーツを放り込めば舌打ちしながらも買ってくれた。




『大寿くん大寿くん』

「あ"?テメェまたなんか強請るんだったら乾に言いつけるからな」

『別に買ってもらおうなんて思ってないから。つーか青宗に言いつけられても何ともないし』




舌打ちを一つ零し、「マジで可愛げねェなテメェ。柚葉の方が素直だぞ」と言う大寿くん。
うるせぇブラコンD.V兄貴。


コンビニを出て柴家まで歩く。雪は降ってはいないものの12月の空気は冷たい。




『あーーーさっむ』

「素足晒すからだろ」

『足出せるのなんて若いうちだけなんだから良いじゃん』




つーか柚葉と一緒だし。
ボソボソと独り言のように言い大寿くんの後ろを歩く。柴家まで後少し。




「あ"?」

『え、何?』




ピタリと止まった大寿くんに不思議に思い奥を見れば、黒龍と数名が何やら揉めている。
遠いが、若と柚葉は認識出来る。だが他2人は見たことない。




「A、これ持ってろ」

『はぁ?』




レジ袋を押し付けられ戸惑い大寿くんを見上げれば、笑っていた。喧嘩する気満々じゃんかよ。


走っていった大寿くんの背を見つめ、溜息を吐き出す。




『……男の子って、なんであんなに喧嘩っ早いんだか』




足を動かす。

大寿くんが若の連れらしき男を殴ったのが見えた。


ポケットに手を伸ばす。
驚いたような、怯えたような表情をした女の子に目を付けた。




「ずりぃな、テメェら!!」




女の子の背後に回る。




「楽しそうじゃねぇかよ!!」




大寿くんが叫んだ瞬間、ポケットに忍ばせていた折りたたみ式のナイフを取り出し、女の子の首元に翳した。

10・黒龍→←8・|||



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沙羅楓(プロフ) - とってもこのお話好きなんですけど、もう更新しませんか?更新してもらえたら嬉しいです!! (2021年9月6日 21時) (レス) id: 00281eed20 (このIDを非表示/違反報告)
ファナ(プロフ) - 蛙パーカーさん» 了解ですー!高確率でピンクシーン出す人間なので気を付けます( ˙-˙ ) (2021年8月3日 18時) (レス) id: 9cecc5311f (このIDを非表示/違反報告)
蛙パーカー - もし、ピンクシーン有るんだったら、目次の所に※じとかのマークお願いしたいっす!これからも応援してますっす! (2021年8月3日 15時) (レス) id: b75236f17d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ファナ | 作成日時:2021年6月19日 11時

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