好きじゃねぇよ、バーカ。 【名前変換可能】

Obstinate＊26 ページ26

遊び疲れたわたし達は、夕食を済ませ、ホテルでそれぞれの部屋に分かれると

『だぁー！』

茉奈「疲れたねー！」

とりあえずベッドにダイブした

寝たまま天井を見上げると意外とそこまで眠くはないことに気づく

茉奈「ごめん、お風呂先いい？」

茉奈は沢山はしゃいでいたから相当疲れたのだろう、ねむそうな顔で私にそう聞いた

『いいよー。ゆっくりどうぞ♪』

明らかに元気なのは私のほうだろう、茉奈が浴室へ行くのをよそ目に私はテレビを見ることにした




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茉奈「ごめーん、次どうぞ！」

思いのほか早く上がってきた茉奈の後に入浴する

先に寝てるかも、そんなこと言っていたからもうあんまり気にしないでいっか。

そうだ、ちょっと外に出てみようかな

そんなことを考えて私は浴室を後にした

髪を乾かし、寒くない格好をするとしっかり鍵をかけたのを確認して、私は外へ出かける


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「どこ行ってんの。」



はずだったんだけど、丁度同じタイミングで出てきた仲野に戸惑いながらも


『散歩。』



そう答えた。すると、彼も目的は同じだったようで、じゃあ一緒に行こうぜ。と言った仲野を否定はしなかった。



夜の道、海沿いを歩く


『いい音ー。』


波の音がして、ふと足を止めた


「あれ？あそこ…………誰かいねぇ？」

『は！？どこどこ！？』


そんな私の横で、仲野は海の向こうの何も見えないところを指さした


『な、何もいないじゃん、冗談よしてよねっ！』

「いやいや、いるってあそこ！」

『いな「わっ！」ひゃっ…………！』



ｽﾞﾄﾝ




仲野がいきなり驚かすから私は思わず尻餅をついてしまうという始末


『最低っ！』

「だっせぇ！」

私を驚かした張本人はケラケラ笑ってるし

『ん。手。』

「はいはい。」

こうなったらこっちもやり返すしかない

私は、立たせてもらうために伸ばした手を仲野の手が触れた瞬間に引こうとした





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「百万年早ぇんだよ。」

『へ？』



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ﾁｭｯ









小さなリップ音をたてて離れた唇は


「おバカちゃんの唇もーらい。」


綺麗な三日月を描いていた。

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