好きじゃねぇよ、バーカ。 【名前変換可能】

Obstinate＊10 ページ10

あ、やばい。言ったあとに後悔したことが、私の人生において何度あっただろうか。


「………………」


お前が考えてくれるから、嬉しいんじゃねぇか。

仲野がそう言うから、単純な思考回路の私は

―――じゃあ、今週の土曜日、一緒に買い物行こうよ。


という、なんとも言えない発言をしたのだ。

さっき自分で考えろと言われたのに、自分で考える気なんてなくて、一緒に行けばいいじゃんと思った私。

考えていたことが口に出てしまい、今の状況に至る。

馬鹿なやつだと思っただろう、いやそれに関してはいつも言われている。



『…………ごめん、なんか。』



自分でも何に謝っているのか、何をしたいのか、良く分からない。



「………なんで。」

『え？』

「いいじゃん、それ。」

『………………はい？』

だけど、仲野は満足した様子

「俺それ気に入った。」

『あ、そうですか。』


所詮、コイツも単純ってこと


『いや、やっぱ私って天才？』

「は？黙れ。」

『あっはっはー、そんなホントのこと言ったからって羨ましがらないでよー♪』

「……………お前の思考回路、尊敬しとく。」



まぁ、仲野の誕生日については………一件落着ってとこ？


そんな風に呑気に考えていた私が馬鹿だったのだろうか



.







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「でもその日、予定あるんだよね。」

『え。』



誕生日に一緒に過ごせないのは、何年ぶりだろう。


『部活？』



答えられるような用事であって欲しい


そう願ったのに



「お前には言えねぇ。」



それはあっけなく崩れてしまった。

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