＿＿君を忘れたくない【場地圭介】

46話 ページ47

泣き止んだ私に「昔から変わらず、泣き虫だなぁ」と優しい声でパパはいってくれた



「君が場地君かな、話を聞いたよ。

Aに大切な感情を与えてくれてありがとう。父としてお礼を言う」



「イエ、俺もA……娘さんに同じ感情をくれたんで、こちらこそありがとうございマス」


所々カタコトで日本語を喋る場地君、
なんでそんな恥ずかしげもなく言えるの……聞いてる私が恥ずかしいじゃん！！


「ほら、もうそろそろ病室に戻りなさい。先生と話すことがあるから」



「うん。」





病室に戻った私達は、3人でペヤングを分け合ったり、勉強したり、話したりといつもと変わらない事をした


戻ってきたママとパパが、これからはずっと一緒だって言ってくれた




本当に幸せになれた。
幸せって心地いい。

もう離れないようにぎゅっと抱きしめた









千冬は用事があると帰ってしまい、場地君と2人だけになった病室
今日は場地君の母が帰ってくるのが朝方になるそうで、その頃まで一緒に居てくれるそうだ、





「あぁあ。ママ達スピード再婚だなぁ。半年前くらいしか経ってないよ」



「良いことだろうが、お前だって嬉しいくせに」



「当たり前じゃん、見たらわかるでしょ？あの美男美女のバカップル。」



うちの親は2人とも顔がいい。いっつも目の保養にと眺めてたのが懐かしい

場地君は「確かにな」と一言言ってあまり興味を示していない感じがした


「俺はお前の方が何倍も可愛く見えるし。お前以外興味ねェ。」


「なｯ！！本当になんでそんな恥ずかしげもなく言えるの君は！！」


「んだよ照れてんの？」


「照れるわ馬鹿。慣れてないってのこのイケメンがァ」


「褒めんのかよ笑」


ふとある風景が、頭をよぎった
場地君と初めて会った時の公園、案外公演と近かった



「場地君、公園に行きたいなぁ。行こうよ今から！」


「は？無理だろ……入院してんだから」



案外正論言うのね不良のくせに。

けどね、今回のオネダリは引かないよ




「場地君お願い。」


「……ったく。怒られんの俺なんだからなァ？

バイク出しといてやるからちょっと待ってろ」



「お？久々のゴキちゃん？？なんだ私を殺す気か？」


「シャレにならん事言うな」


かっこいいけど前乗った時死ぬほど怖かったこと覚えてるからな


バイクを近くまで置きに行って、戻ってきた場地君に背負ってもらい看護師さんたちにバレぬよう慎重に外に出た

夜中2時頃の脱出だ






あと……4時間……

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