まぁまぁ、原作崩壊も程々に Ⅲ (ページ7)

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杓死ページ7

「何を！！！？」

思いもよらない答えに一瞬構ったソイツを右腕で殴り飛ばした

「お前は本物の海賊を知らないようですね。」

友達の為なら腕1本安いもんだと言ってくれた赤髪の彼も、自分の名を轟かせて自分の存在を否定したやつを見返すんだと言っていた少年も……

立派な海賊だった

強さじゃない……"信念"なんだよ、そこに揺るがない志があればそれはもうどんなに不恰好でも立派な海賊だ。

「侮辱されたもんだ……！！本物の海賊(・・・・・)がそんなに知りたかったんなら教えてやるとも

その恐さをだ……！！」

急にダランっとやる気をなくしたような体制になる、突然のその行動と危機の予感に体に緊張感が走る

「幾度となく死線を越えた海賊の恐ろしさを……！」

ﾀﾞﾗﾝｯと突然糸が切れた操り人形のような体制になった
気の抜けるような格好だが何か仕掛けてくるというのはピリピリとする肌で感じていた

「おいあの構えまさか……！！」

「あの技をやるんじゃｯ！！」

何やら外野がさっき以上に怯え始めた、
あの技？？

「"杓死"だ！！"杓死"を使う気だ！！」

杓死とはC・クロの技のことだろう、それがそんなに離れた場所に居る奴らが怯えるほど殺傷能力の高い技なのか？？

そう思っていたのもつかの間、すごい勢いで命乞いをし始めた

「何でもしますから！その技だけはやめてください！！！」

「生きてるだなんて言いませんから！」

口々にそう言ってくる中、聞く耳を持たないC・クロは

「"杓死"！！」

と叫んで消えた

しばらくシーンとした空気が流れた後

ｽﾞﾊﾞﾝｯ！！！

「うぁぁぁ！！！」

「き……きたぁ！！」

外野にいた手下共がどんどん傷ついていった
その無差別な攻撃は人間だけでなく壁や地面にまで縦横無尽に入っていく

「C・クロ！！もうやめてください！！」

「無駄だ！！これは"抜き足"での無差別攻撃！！速さゆえ本人だって何を斬ってるかわかっちゃいねェんだ！

疲れるまで止まらねェんだ！！」

自分でも何を斬ってるか分からない……無差別攻撃、

臭ってくる多くの血の匂いと助けてと叫ぶ手下達の声……

その攻撃が自分を傷つけても何も痛くなかった、ただ、ただ腹が立った

「ふざけるな！！！お前は仲間をなんだと思ってるんだァぁ！！！！」

そう叫んでも出てこない

「出てこないなら……こっちから捕まえる！！」

腰に刺していた刀を抜き構える

ｶﾞｷﾝｯ！！！

「ｯ！！？」

「そんなやけくそな攻撃当たるか！」