まぁまぁ、原作崩壊も程々に Ⅲ (ページ23)

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海賊王になるのは私だページ23

「すいません、皆さん怪我の手当をするので傷を見せてください」

「なっ！「しーｯ」！！なんでここに､?なぜ逃げなかったんですｯ！」

さっきまで沢山居たはずの客はクリークが来た瞬間客船に乗って逃げていた

「客は客ですが、普通の客では無いので……

とにかく怪我を見せてください、応急処置しか出来ませんが……」

海賊って普通の客じゃないよね？

そう言うとあまり納得はいっていなかったが、患部を見せてくれた

気づかれぬよう、慎重に処置を行った
消毒をぶっかけた時一瞬声出しそうになった人の口を死ぬ勢いで抑えたのは許して欲しい

最後の人を見終わると話は結構進んでいたらしい、まだ怪我人は今の人以外いないようだけど

「ゼフの航海日記を手に入れ、おれは再び海賊艦隊を組み"ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)"をつかみこの大海賊時代の頂点に立つのだ！！」

ﾋﾟｸｯ

クリークが大声で言った言葉の1部分に反応してしまった
ずっと立ち上がる私を見て手当をしたコックたちはなにかとてつもなく嫌な予感を感じていた。

お願いだから余計なことをしてくれるなよ……

「すみませんが、海賊王になるのは私です

あなたには無理です。心も持つ力も弱い。
もう一度鍛錬を積んでから行く方がよろしいかと」

ドンッとそう言うと一瞬ぽかんとした雰囲気になる

「やっぱやらかしやがったアイツー！！！」

しかし、実際その言葉を言ったのは屈強な体を持っている訳ではなく、なんならとてもひょろひょろであり極めつけは女であるAにそう侮辱同然の言葉を言われたのだ

徐々に青筋が立っていくクリークを見て焦り始めた、コックたちが「発言を取り消せ殺されるぞ！？」と口々に言ってきた

「おい小娘何か言ったか？？聴き流してやってもいいんだが」

「聞き流さなくて結構です。聞き流すつもりなんてハナからないくせに」

それに事実を言っただけだと伝えればもっと怖い顔をし始めたクリーク

「遊びじゃねェんだぞ」

「知ってます。」

睨み合いを続ける中、コックたちの間ではクリークが渡れなかった海をこんなヒョロい女が渡れるわけがないと言い始めた

「戦闘かよA」

「手を貸そうか」

そう言ったのはこの状況でも呑気にテーブルに座って笑うゾロとウソップ

「ありがたいけど大丈夫だ、コックさんたちに被害が出ないようにだけ援護して欲しい」

この男は私がやると言わんばかりの顔を見せると何も言わず頷いてくれたゾロ