＊ ページ35
トントンは本を借りるのを済ませると、出口に向かっていった。
どうやら長居する気はないらしい。
「じゃーな、お2人さん」
「またねトントンくん」
『またな〜』
トントンが退場したのを確認し、元の席にもどる。
「トントンくんとまともに喋ったん今日が初めてやったかも」
『あーせやな。Aがトントンと話してんの見たことないな』
クラス違うし会う機会もそんな無いからだろうな。
『トントンやったら、仲良うしてても危なく無さそうやな…』
「トントンくんええ人そうやもんね」
『まぁ、さっきみたいに時々イジってくんねんけどな』
「さっきのは、ちょっとびっくりした。でもあれは本心やからね？」
首をコテンと傾げ言う、その姿がなんとも眩しく感じられた。
言われっぱなしは俺のプライドが許さない。
俺だってちゃんとAが好きなんだってことを知らせなくてはいけない！
『なんか、俺だけ言われんの悔しいから俺もAの好きなとこ言うわ！』
「え！
…なんか、ドキドキするね」
多分俺の方がドキドキしてる。
自分から言うって言ったのに心臓を波打たせ目を泳がせる。
『ま、まず、優しいとこやろ？あと楽しそうに笑うとこ、頭ええとこ、可愛ええとこそれから…』
「じゅ、十分です…」
言い始めてから止まんなくて、Aに止められハッとする。
耳の赤いAが可愛くてニヤニヤしてしまう。
『俺がA好きなん伝わった？』
「伝わったで。
でも恥ずかしいからしばらくええよ」
『せ、せやな。俺も時々でええわ、はずい』
恥ずかしいけど、でもやっぱり、ちゃんと気持ちが伝わるから、直接言うのは大事だ。
時々でも、しっかり言葉にして伝えなきゃな。
ずっと隣で聞いてくれ。
終わり
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煽田 -アオタ-(プロフ) - しゅうさん» あ！ありがとうこざいます！！更新頑張ります！ (2020年4月24日 22時) (
レス) id: 83eb485547 (このIDを非表示/違反報告)
しゅう(プロフ) - knさんと主人公ちゃんが徐々に仲良くなっていく姿が見ていて微笑ましいです！ これからも更新楽しみにしております。 (2020年4月24日 22時) (レス) id: 82e33cb278 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：煽田 -アオタ- | 作成日時：2020年4月16日 23時
