30話 ページ30
久しぶりの4人での昼飯。
俺は機嫌よく弁当にがっつく。
「で？で！どうなったん！シッマ！」
大先生が身を乗り出して俺に問う。
「大先生、そんなん聞かんくても分かるやん〜。見ろよこのシッマの顔〜」
「お前ら、また怒られんで」
相変わらずうざい奴らだけど、今日は機嫌いいし、弁当も好きな物が多いから特に突っ込まない。
『付き合えた』
「ふぅ〜〜！
ええな！」
「お前のタイミングで言えたんやな！」
「よかったな、シッマ」
今は大先生のからかいも、シャオロンの威張りも、トントンの優しさも、純粋に喜べる。
でも俺は大先生に一つ聞きたいことがある。
『なぁ大先生。
お前Aになんか言うた？
イジられた、言うてたけど』
「え"、あ〜あれはー。南雲ちゃんに聞いた方が面白いんちゃうかな」
またはぐらかす。
一体なんなんだ。怪しくてしかたない。
結局2人が話していた内容で分かってるのは俺の話をしてたって事と夏休みの話って事くらいで、具体的に何を話したのかよく分かってない。
「大先生あんま変なことすなよ〜。シッマ怒るで」
『そんな醜ないわ！』
トントンの変なことをするな、という言葉には共感するけど、俺が怒るというのは少し突っ込ませていただきたい。
そんなに心の狭いやつではない。
しかし俺のツッコミに今度はシャオロンが反論する。
「いやいや、お前すぐ嫉妬するやん」
『…仕方ないやん』
好きな人の1番でいたいと思うのは当たり前のことだろ？
「…シッマ、キャラ変でもしたん？」
『なんや大先生。
ま、大先生には分からんやろな、この気持ち』
俺はキャラ変したんじゃない、自分の気持ちに素直になっただけだ。
大先生は彼女たくさんいても好き子なんていないだろ。
分かるわけない。
「分かるよ！
………多分」
いつか、大先生も恋する日がくるのだろうか。
正直今は、想像できない。
おかずを飲み込んだシャオロンが聞く。
「大先生は本気で恋したことあんの？」
「ないけどーそのうちあると思うで」
『雑やなー』
曖昧な返事に思わず笑ってしまったが、そもそも大先生に恋愛をする気があるのかが疑問だ。
毎日知らん彼女連れて。
「一途に恋するん楽しいで！
学校楽しくなるし！」
前まで分からなかったシャオロンの気持ちが、今はよく分かった。
好きな人がいて、それで両思いで。
そりゃ楽しいよ。
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煽田 -アオタ-(プロフ) - しゅうさん» あ！ありがとうこざいます！！更新頑張ります！ (2020年4月24日 22時) (
レス) id: 83eb485547 (このIDを非表示/違反報告)
しゅう(プロフ) - knさんと主人公ちゃんが徐々に仲良くなっていく姿が見ていて微笑ましいです！ これからも更新楽しみにしております。 (2020年4月24日 22時) (レス) id: 82e33cb278 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：煽田 -アオタ- | 作成日時：2020年4月16日 23時
