24話 ページ24
ついに始まった学校。
また会える、なんてのんきなことを考えていると、俺に向かってズカズカと進んでくる人影を発見。
「ちょっとコネシマ！」
『おお！東田やん。久しぶりやな〜』
人影は東田だった。
でもなんか機嫌悪くない？顔もなんかムスッてしてるし。
「ほんっと呆れる」
『え、急になんや？』
なんか出会い頭に怒られたんですけど。
なんのことかと聞こうとすれば、俺を廊下の端に寄せ、コソコソと話し始めた。
「デートした時、あんた告白してないんやってな！！」
『ああ、それは……なんちゅうか…』
「ほんっと呆れた！」
え、そこまで怒る？
もうちょい優しい対応してくれてもよくない？
『俺やって言おうとは思ってん。けど、怖くて勇気でんくて』
「そんなん、みんなやん。みんな怖いよ。
どうなるか分からんけど、やってみないと進まない」
分かってるさ。
考えた次はそれを行動に移すのが一番の正解だって。
でも、現実そう上手くはいかない。
"意気地無し"には、踏み込む力が足りないんだよ。
「私、クラス同じだし、Aの親友だから知ってんねん。
Aがモテてること。
そりゃあ告白もされてなければアタックもされてへん。
でも、いつ誰に取られるか分からんよ？」
分かってる、分かってる。
………分かってるだけ…。
黙りこむ俺にかけられた声は。
「もうそこまでにしぃや」
シャオロンだった。
普段は東田の言葉に肯定したり、東田尊重だったのに、今日のシャオロンは珍しく東田を止めた。
「…シャオロン」
「俺、分かんねん、シッマの気持ち。
相手がどう思ってるかも分からんのに気持ち伝えようなんて、難易度高すぎやろ！って。
周りも急かすから勝手に焦ってきて空回り。
せやから、空回りせんようにシッマが言おうと思ったときに言えばええねん。
モモ。今は見守っとる時間やで！」
シャオロンの言葉で気づく。
俺、ちょっと焦りすぎだなって。もう少し落ち着いて、考える。
絶対に伝えるってことは決めてる。だからあとはタイミングを見つけるだけ。
『ありがとうな、シャオロン。
東田もすまん。でも、もうちょい待って。絶対伝えるから』
「分かった…。私もごめん。ちょっと言い過ぎた」
さっきと違って、東田は笑ってくれていた。
応援してくれる人がいる。あとは俺が頑張ればいいんだ。
誰かに取られる前に……か。
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煽田 -アオタ-(プロフ) - しゅうさん» あ！ありがとうこざいます！！更新頑張ります！ (2020年4月24日 22時) (
レス) id: 83eb485547 (このIDを非表示/違反報告)
しゅう(プロフ) - knさんと主人公ちゃんが徐々に仲良くなっていく姿が見ていて微笑ましいです！ これからも更新楽しみにしております。 (2020年4月24日 22時) (レス) id: 82e33cb278 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：煽田 -アオタ- | 作成日時：2020年4月16日 23時
