10話 ページ10
決行時刻。
外はまだ薄暗く、空気も少し冷たい。
城付近の警備は薄手。
前のように壁をのぼり、ゆっくりお姫さまの部屋をのぞく。
部屋にも護衛はいない。
その他の気配も感じないことを確認し、
トントンは、窓を三回叩いた。
引き締まった顔をしていたお姫さまは、ハッとしたように窓を見て、こちらへ走ってきた。
昨日の服とは変わって、そこそこ軽そうなドレスを着ていた。
ーーーほんまはドレスやないほうがよかったけど。お姫さんやし、ドレス以外は持ってないやろな。
トントンは窓を開け、お姫さまに外に出るように手招きをした。
すんなりと外に出たお姫さまの顔は、覚悟の顔だった。
ーーーなんや、意外と肝座ってるやん。
「一つ警告しといたるわ。
もしかしたら、人殺さなあかん場面が来るかもしれん。大丈夫か」
『…わからないわ。
出来るだけの覚悟はしてるつもり。
……だから、気にしないで好きなようにやっていいわ』
「…わかった。じゃ、行くで」
お姫さまから覚悟が見えたことを確認し、トントンはお姫さまの膝下と、背中に手を回した。
その名の通り、お姫さま抱っこだ。
そして、テラスから、一気に飛び降りた。
忘れてはいけない。お姫さまの部屋は、三階である。
『へ？』
三階分の空気抵抗を受けながら、落ちていき、ストッ、と地面に着地した。
普通の人間なら、簡単に足の骨が逝っていただろう。
「すまんな、びっくりしたやろ」
『え、あ。心配しないで』
気の抜けた顔をしていたお姫さまは、思い出したように真剣な顔に変わった。
そして、トントンが進もうとしたとき、目の前に現れた。敵が。
ーーーはえ〜、なんでや。情報漏れてたんかな。
いやさすがにその可能性は薄いやろなー。
じゃ、なんでやろ。
予想外の事態には、なれっこといった様子で、六人の敵を前に、トントンは笑った。
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煽田 -アオタ-(プロフ) - 瑠璃色さん» あざす！ 私の心に抗えず書いてしまった…。（後悔はしてない） (2020年4月25日 23時) (
レス) id: 83eb485547 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色 - 本当最高です！tn推しには堪らんかった…めちゃくちゃかっこよくて勝手に惚れ(て)ました…！凄く面白かったです！ (2020年4月25日 23時) (レス) id: c2d58851d0 (このIDを非表示/違反報告)
煽田 -アオタ-(プロフ) - ASAHIさん» 本当ですか！ありがとうございます！かっこよく書けたのか心配だったのでコメントもらえてめちゃくちゃ嬉しいです。！ (2020年4月22日 0時) (レス) id: 83eb485547 (このIDを非表示/違反報告)
ASAHI(プロフ) - かっこよかったです…!!めっちゃかっこよかったですよ!!面白かったです! (2020年4月22日 0時) (レス) id: 56ce4f6b01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：煽田 -アオタ- x他1人 | 作成日時：2020年4月8日 20時
