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ど、どうしよう！どうしよう！どうしようっ‼
一瞬だけ見てしまった彼の下着姿を、これ以上見るまいとギュッと目をつぶりながら上を向く。
「俺の服をどこへやった⁉」
「す、すみませんっ‼上着はあるんですけど、ズボンの方は手当の時に切ってしまって＿あ！でもその時、私は出かけていましたから見てないですよ‼」
今しがたハッキリと目撃しておいて、見てないも何もないのだが……。
頭上から「チッ」っと舌打ちが聞こえてきて、ゴクッと生唾を飲み込む。目をつぶっているので、彼がどんな表情をしているかわからないが、きっと怒っているに違いない。
や、やっぱり怒ってるよね！異性に下着姿なんて見られたら、そりゃあ誰だって怒るよね！
バカバカバカ！私の大バカ‼なんで承太郎さんがズボンを切っていた時点で、そのことに気づかなかったのよ！
「本当に、すみませんでした!!後で服を買ってきますので！」
「おい」
「は、はい！」
「重くはないか？」
「え？あ、だ、大丈夫です」
「ならいい。歩くぞ」
腕は私の肩に回っていたが、体重をかけないように気を使ってくれたようで、思ったほど重くはなかった。少しずつ少しずつ歩いていると、突然、大きな手のひらに顔を覆われ、びっくりして立ち止まると、ぶっきらぼうな声が聞こえた。
「目の前は壁だぞ。衝突する気か」
「__あ、ほんとだ」
手を伸ばしたすぐ前に壁があり、彼の手のひらが守ってくれたのだとわかる。
「あの、ありがとうございます」
「鈍くさいな」
言葉使いは悪いのに、なんだか声音に優しさが感じられた。
「俺が顔を覆っていてやるから、指の隙間から前を見ろ。それならぶつからないだろう」
「はい」
トイレの前までたどり着き、手を伸ばしてドアを開けると、また目を閉じた。
「終わったら言って下さい」
「ああ」
しばらくして用を終えた彼の声が聞こえ、先ほどと同じようにして部屋に戻って行く。
「もういいぞ」
目を開けると、ベッドに入った彼が私を見ていた。相変わらず表情は硬かったが、最初の頃のように警戒した様子はもうなくなっていた。
「色々と済まなかったな……しばらく、世話になる」
この人って、本当は優しい人なのかな……？そういえば、名前をまだ聞いていなかった。
「あの、お名前は何て言うんですか？私はAって言います」
「……虹村形兆だ」
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パエリヤさん(プロフ) - やばいです！綺麗な文章で素敵です！ありがとうございます！ (2022年1月31日 19時) (
レス) id: a088706bb8 (このIDを非表示/違反報告)
よっちー - サイコーです！続きを楽しみにしてます！ (2021年7月13日 14時) (レス) id: eac1b7e0ad (このIDを非表示/違反報告)
Mayu(プロフ) - 更新多くて嬉しいです！ (2021年7月11日 18時) (レス) id: 73f14cc594 (このIDを非表示/違反報告)
桜鯛(プロフ) - 凄く面白くて一気に2まで駆け抜けました。もっと早く知りたかった作品です…！今は友希を募集していないようなので、また再開したら必ずすっ飛んで行きます！お気に入り失礼します。 (2021年4月2日 1時) (レス) id: d34a88a9f2 (このIDを非表示/違反報告)
すみね(プロフ) - 本当に大好きな作品です。ありがとうございます。 (2020年7月26日 1時) (レス) id: 8a8e69e87d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：光
| 作成日時：2017年3月16日 20時
