バームクーヘンの危機５ ページ29
グルッペン視点
『コネシマが毒によって倒れた』
そんな話を聞き、慌てて執務を放り出した。誰が、いつ、どうやって仕組んだのかもわからないようで、トントンやシャオロンが歯痒さを覚えているらしい
しばらくは同じことがないように、と俺たちが住む生徒会寮への移動が決められ、その迎えに俺が向かうことになった
滅多に走らない速度で長ったらしい廊下を駆け抜け、保健室前で少しだけ息を整える。いつでもカッコいいグルッペンでありたいからな！
扉を開けば、そこにはベッドの上でこちらを見るコネシマと絶対零度に近い光の無い瞳を覗かせるオスマンがいた
グ「すまない、少し遠くてな。迎えが遅れてしまったようだ」
オ「もう！ホンマやで、グルッペン。はよ安全なところに移らな危ないんやからな」
わざと頬を膨らませて"キャラ"を守るオスマン。だが、彼の瞳は「犯人はまだか」と俺に訴えかけてくる
それに首を振って答え、ベッドにいる彼に声をかける
グ「やあ、コネシマ。すまないな、我々の監督不行き届きなばかりに。すぐさま解明するために尽力を尽くしているから、もうしばし待っていてくれ」
コ「大丈夫やで。多分誰でもよかったんやろうし。、、、無理せんでな？」
グ「優しいな、お前は。巻き込まれた被害者だろうに、、、、寛大な心に感謝する」
少し頭を下げれば、それだけであたふたと対応に困った顔をする。そんな彼が、なによりも愛らしいと感じられた
だからこそ、今回の事件を"踏み台"にしなくてはならない
グ「さあ、そろそろ移動しようか。安心して休める場所に行こう、コネシマ」
オ「はいはい。じゃあ俺はらんらんたちと合流して捜査に加わるとしますか、、。ほなまた明日なシッマ」
ひらひらと手を振り、よれた制服の襟を正しながら歩いていくオスマン
俺はベッドにいる彼をシーツごと包むようにして横抱きにした
コ「え、まっ、、！！？」
グ「病人を歩かせるのは駄目だからな。このまま移動しよう」
顔を赤く染め上げ、シーツに顔を隠すコネシマに笑い声が漏れる。腕に感じる暖かなこの体温が、消えなくてよかったと心の底から安堵した
無事だと聞いてはいたものの、やはりこの手で抱きしめなくてはわからないものもあるのだな
しっかりと彼を抱え直し、寮への足運びを早めた
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モトダ(プロフ) - このお話大好きです！すごく展開が気になります！主人公はずっと愛されておくれ〜幸せを祈っておきます！更新頑張って下さい！ (2023年4月22日 20時) (
レス) @page44 id: de8d799915 (このIDを非表示/違反報告)
セネリオ - すっごく面白かったです！主人公が無自覚なのも良き…！happy endを願っています！更新頑張ってください！(ご自分のペースで大丈夫です) (2022年10月30日 20時) (レス) id: ab6d207954 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 粉雪さん» お返事遅くなり申し訳ありません、、！沢山読み込んでくださって、本当にありがとうございます！期待に応えられますよう、精一杯更新頑張りますのでお付き合いよろしくお願いいたします！ (2022年10月30日 11時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - rimu@他力本願寺建設完了！さん» お返事遅れて申し訳ありません、、！そう言っていただけることが何よりの幸せです！少しづつではありますが、まだまだ続きますので是非ご覧になっていってくださいな (2022年10月30日 11時) (レス) @page39 id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
粉雪(プロフ) - 投稿お疲れ様です！今回もとても良かったです！内容が良くて何度も読み返しに来ちゃいます。無理せずに更新頑張ってください！！ (2022年8月20日 21時) (レス) id: 81a22c2cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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