キャンディよ笑え ページ15
ショッピ視点
白いシーツの海に沈み込み、苦しそうに息を吐き出して身体を捩るコネシマさんの手を握っていた
ひとらんさんが彼を保護して二時間ほど経つというのに、彼の額には脂汗が浮き上がり、それは止まることを知らないかのように溢れていた
痛い、いたい、とうわ言を繰り返す彼は痛々しく見えて、代わってあげられたらよかったのにと思う
ショ「大丈夫ですよ。もう、大丈夫ですから」
声が届いているかも分からない状態で、何度も彼に声をかけるしかできなかった
隣に座るひとらんさんも、大丈夫だと口にしながら彼の汗を拭い続けている
ショ「大丈夫、ですよね、、？」
ひ「、なんとも言えない、けど。こればかりはコネシマが頑張るしかないからね、、、」
悔しそうに眉を寄せ、ギリっと歯軋りをしながらひとらんさんはコネシマさんの頬に触れた。形のいい、まろみをおびた頬は赤々しくなってしまっていて、触れるだけでその熱が伝わってくる
ひ「痛いね。ごめんね、俺がもっと早く駆けつけてあげられたらよかったんだけど、、」
ショ「どうするんですか、あの女。これ以上の自由を与えて、もしもがあったら」
ひとらんさんはすっと左手で俺の言葉を制した。その先を口にするな、とでもいうかのように
ひ「もしもはないよ。グルッペンたちが、"プランB"を進行中だしね。そろそろ"プラン"を移す頃だろうから、連絡が来るはず」
その言葉を待っていたとばかりに、扉が四回ノックされる。ここは生徒会専用の保健室で、生徒会以外には医者しか入ることができない仕組みになっているから、恐らく先輩の誰かなのだろう
ひ「はいはい、ちょっと待ってね」
ひとらんさんが俺に手拭いを託し、そのままカーテンの向こう側へと消えていく。誰かと何度か会話したのち、ガラリと扉が閉まる音が聞こえた
兄「大丈夫そう、やないな」
ひとらんさんの代わりにカーテンをまくり上げたのは兄さんだった。淡い紫のストールはつけておらず、彼はコネシマさんの様子を見に来たのだと言った
兄「ストレス、とは違うんやろな。大方、記憶の齟齬に苦しんでるんやろ」
兄さんは愛おしそうに彼の額を撫でる。数分経つ頃には、彼の中で少しだけ整理がついたのか、顔から徐々に苦痛の感情が薄れていく
ショ「、、よかった」
兄「ん、もう平気そうやな。ほんじゃ、俺も仕事に戻るわ」
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モトダ(プロフ) - このお話大好きです！すごく展開が気になります！主人公はずっと愛されておくれ〜幸せを祈っておきます！更新頑張って下さい！ (2023年4月22日 20時) (
レス) @page44 id: de8d799915 (このIDを非表示/違反報告)
セネリオ - すっごく面白かったです！主人公が無自覚なのも良き…！happy endを願っています！更新頑張ってください！(ご自分のペースで大丈夫です) (2022年10月30日 20時) (レス) id: ab6d207954 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 粉雪さん» お返事遅くなり申し訳ありません、、！沢山読み込んでくださって、本当にありがとうございます！期待に応えられますよう、精一杯更新頑張りますのでお付き合いよろしくお願いいたします！ (2022年10月30日 11時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - rimu@他力本願寺建設完了！さん» お返事遅れて申し訳ありません、、！そう言っていただけることが何よりの幸せです！少しづつではありますが、まだまだ続きますので是非ご覧になっていってくださいな (2022年10月30日 11時) (レス) @page39 id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
粉雪(プロフ) - 投稿お疲れ様です！今回もとても良かったです！内容が良くて何度も読み返しに来ちゃいます。無理せずに更新頑張ってください！！ (2022年8月20日 21時) (レス) id: 81a22c2cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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