鬱編3 ページ7
コネシマ視点
授業が始まるまでの間。周りの生徒たちはお互いに会話を楽しんでいるのかガヤガヤとした空気が渦巻いていた
コ「、、、そういや、ヒロインっておるんかな?」
ふと、忘れていた存在を思い出す。ヒロインと攻略対象の絡みは大層興味深い部分があるし、ゲームのようなスチルを間近で見ることができるなら眼福だろうと思う
まぁ、俺がそのスチルを作る原因にはなりたくないけれど
そんなことを考えていると、突然騒がしくなる教室の前方。視線を投げてみてそこにいた存在を確認した
くりっとした大きな蜂蜜色の瞳に、ふわふわながらもストレートで艶めきがある長髪を背中まで伸ばしているそいつは、ゲームに出てきたスチルとなんら変わらない容姿をしていた
生徒「さくらさんじゃない、、!?」
生徒「え、可愛い!ここ座ってくれないかな、、」
なるほど、この世界のヒロインは「さくら」という名前なのか。俺が言えたことではないが、なんとなく日本じみた名前な気がするのは気のせいだろうか
そのヒロインはキョロキョロと教室の席を探しているようだったが、そんな彼女の後ろに一つの人影が現れた
鬱「なぁ、そこちょっとだけ避けてくれん?」
その正体は鬱さん。生徒たちがヒロイン登場時以上に騒ぎだす。彼が同じクラスだったことは確認できていなかったせいか、俺自身も他の生徒に負けないくらいに驚いた
彼は席を探すそぶりもなく、すっとヒロインを避けて歩き出す。大方、ゲーム通りに適当な席に座ってヒロインを呼ぶのだろう
なんて、予想が覆されるなんて思わなかった
鬱「な、隣ええ?」
コ「、、、え、俺です、、?」
予想もしなかった声をかけられ、少しだけ反応が遅れたが、なんとか不自然にならないように返答した
彼はその綺麗な瞳をゆっくりと細めて俺の耳元に口を寄せる
鬱「そ、君。隣、ええよな?」
ぞくりとした感覚が耳から背筋へと流れていく。そんな風に声をかけられて、はいという選択肢以外があるわけもなく「どうぞ、、」と声をかけてしまった
鬱「ふふ、ありがとう」
彼は満足そうに笑って、俺のすぐ隣の席を陣取った
鬱「あぁ、、、可愛えぇなぁ、、、」
恍惚とした顔と声でそんなことを言う彼に、授業に集中していた俺は気がつかなかった
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桜華(プロフ) - #よにん。@str48&変人系カップル&踊り子さん» ふふふ、矛盾しているのに気がついてないんですよね、、彼。このままなら絶対伸びないのに (2020年9月20日 18時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
#よにん。@str48&変人系カップル&踊り子(プロフ) - 見てて思いました...rbさん、筋肉付けると身長伸びないのに筋トレしてる...w (2020年9月20日 18時) (レス) id: 5f7a5f4a4a (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 瀉天さん» はい、シロノワールです。見た目も味も同じもの、と考えていただければ! (2020年8月6日 11時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
瀉天 - 新人めんつゆさんと食べてたのってシロノワールみたいなやつですか? (2020年8月6日 11時) (レス) id: e06394b706 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - #よにん。@変人同盟さん» ありがとうございます!彼はメンバーにとってのヒロインとしてますから。楽しんでいってください (2020年7月28日 7時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
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