チーノ編3 ページ31
コネシマ視点
幸せが表情から溢れて止まない彼を見て、羨ましいと思った。俺は、彼のようにはなれないから
コ「ええな、、楽しそうやね、チーノくん達は」
チ「楽しそう、ですかね?」
不思議そうな彼に幸せそうだよと返せば意外そうな顔をする
彼が口を開こうとすれば店員さんが丁度やってきて持ってきた物をテーブルに並べていく
店員「ごゆっくりどうぞ」
店員さんが下がると、俺は改めてカフェの中を見回してみる。人は部活に行っている人が多いのかちらほらとは見えるものの数人程度だ
チ「ここ、ちょっとした穴場みたいなもんですから」
そう得意げな顔をする彼から目を離し、目の前に運ばれてきたお皿を見つめる
綺麗な狐色をした丸いデニッシュに少量かかった蜂蜜のような金色のトロトロとしたものが目を引く
いや、それよりも。そのデニッシュの上に乗っかっている真っ白なソフトクリームがデニッシュの熱でトロリと溶けてきている方がびっくりだ
コ「こんなん、見たことなかったなぁ、、」
チ「これ、グルッペンさんとオスマンさんが考えたんですよ。凄いですよね、、ここにあるメニューは生徒会メンバーが考えてるんですから」
あ、俺は違いますよ!?と慌てたように手をブンブンと顔の前で振る仕草は、少し幼く見えて可愛いなんて思ってしまう
チ「、、これ知った時、俺もびっくりして。だから、コネシマさんに食べてもらいたかったんですよ」
嘘偽りのない、純粋な望み。そんなものは久しぶりでくすぐったかった。昔も、、前も。大人になればなるほど目の前に現れる人々は俺の利用しようとしていて苦しくて
?『シッマ、、!』
?『コネシマ』
、、?誰、、?
チ「さ、食べましょ!」
コ「ぁ、おん」
ナイフをデニッシュに差し込み、フォークでアイスと共に口に運ぶ。温かい生地と口当たりの良いソフトクリームが合わさってとても美味しい
コ「美味しい。凄いな、これ」
手が止まらない。一緒に運ばれてきたココアにも手をつけたが濃厚過ぎず、甘すぎず。ふんわりとした匂いが鼻をくすぐる
食欲はあまりなかったけれど、こういうものなら幾らでも食べられそうだと思う反面。太りそうだな、なんてらしくもない考えが浮かんでしまう
チ「ふふ、美味しそうに食べますね」
彼は瞳の奥に優しい光を灯していた
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桜華(プロフ) - #よにん。@str48&変人系カップル&踊り子さん» ふふふ、矛盾しているのに気がついてないんですよね、、彼。このままなら絶対伸びないのに (2020年9月20日 18時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
#よにん。@str48&変人系カップル&踊り子(プロフ) - 見てて思いました...rbさん、筋肉付けると身長伸びないのに筋トレしてる...w (2020年9月20日 18時) (レス) id: 5f7a5f4a4a (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 瀉天さん» はい、シロノワールです。見た目も味も同じもの、と考えていただければ! (2020年8月6日 11時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
瀉天 - 新人めんつゆさんと食べてたのってシロノワールみたいなやつですか? (2020年8月6日 11時) (レス) id: e06394b706 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - #よにん。@変人同盟さん» ありがとうございます!彼はメンバーにとってのヒロインとしてますから。楽しんでいってください (2020年7月28日 7時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
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