好きなところ_izw ページ1
須「Aってさ、伊沢さんと付き合ってるんだよね?」
「は?」
今日は華金、というもので1週間で書きあがらなかった記事や週末の課題をするために普段よりも遥かに静かな時間が流れていた。
行き詰まったのか記事を書いていたはずの須貝さんが沈黙を破った言葉が冒頭のものだ。
「…そうですけど、なんですか急に」
私がQuizKnockの編集長、もとい伊沢拓司さんとお付き合いしているのは周知の事実で、改めて確認される必要なんてないはずだ。
須「いや、伊沢さんからの惚気は聞いたりするんだけど、Aが言ってるのは聞いたことないなーと思って。なんかないの?」
完全に話を聞くモードに入ったのか開いていたPCを閉じてこちらに近づいてくる須貝さん。と、後ろから面白そうだと顔に書いたうちゃんと…ふくらさんまできた。
こ「俺もそれ気になる」
ふ「僕達滅多にそういう話しないもんね。聞きたくなっちゃった」
須「ほら、なんかさ好きなところとか教えてよ!」
まるで知らないクイズの答えを求めるような顔をして3人が私をとり囲んでくる。
「なんで今そんなこと言わないといけないんですか!嫌ですよ!早く作業に戻ってください!」
なぜ言うと思ったのか。恥ずかしい上にここはオフィスだ。もし話をしている時にご本人登場なんてことになったら、死ぬ。
と、思ってしまったが故か。それとも運命のいたずらか遠く玄関から伊沢さんの声が聞こえてきた。
須「あ!ちょうどいい所に!伊沢さーん、こっち来てー!」
「何がちょうどいいんですか、最悪ですよ…」
伊「なに?なんかあった?」
買い物帰りなのか、手に荷物を持った伊沢さんが不思議そうにこちらに歩いてきた。
須貝さんがこれまでの説明をすると伊沢さんは少し考え込んだ様な顔をしたあとこちらを真っ直ぐと見てきた。
伊「俺はAの笑顔とか自分の中に芯を持ってるところとか俺の好きなものをちゃんと理解しようとしてくれるところが好きだよ」
「…な、なんでここで言うんですか!馬鹿なんですか東大王さん!!?」
伊「馬鹿じゃないよ〜、ほら俺は好きなとこ言ったんだから。Aも早く言ってよ」
俺も悠奈の惚気聞きたい、と周りのみんなと同じような笑みを浮かべて私の目の前に座る伊沢さん。
「い、今は嫌です!みんながいない時にいつか言いますから!」
ふ「Aちゃんのいつかは信用ならないなぁ」
こ「いっつも後でって言って課題貯めるもんな」
「うっ…」
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ゆーな(プロフ) - かなとさん» 確認ミスでした。ご指摘ありがとうございます! (2019年10月9日 7時) (レス) id: 32accdebbf (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年10月9日 6時) (レス) id: 2c9a625555 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキ x他1人 | 作成日時:2019年10月9日 6時