【桂小太郎】家族兼幼馴染み

デート？ ページ23

*


人混みに埋もれながら、私は待ち合わせ場所へと向かった。それにしても人が多すぎる。


『......こ、小太郎......！』


待ち合わせ場所に行くと、すでに小太郎がいた。10分前に来たんだけど......それより前に小太郎は来てたんだ。


「おぉ、A。あ、えっと......浴衣か」


うわー気まずい。ちなみに、小太郎は浴衣ではなく普段の服装だ。まあその格好は祭りでは浮かないだろう。


「行くか」


と小太郎は小さく言った。会話が.....続かない。いつもなら、淡々と話せるけど、何故か全く会話が続かない。


『ま、祭りって久しぶりだね......』


「そうだな......」


返事が短すぎる.....！どうしよ......しかも何故か心臓がバクバクいってるし......あれ、もしかして......デートなの？コレ。え、え、デートおおおお！？


『うわああ、ええ！デートおおお！？』


うわ、あまりのことで、思わず叫んでしまった。こうなったら、もうムードもクソもない。


「なっ、デートだと！？くぁｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ；＠：「」」


小太郎も驚いたのか、何を言っているのかわからない。いや確かに、くぁｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ；＠：「」だけども！


「あれ、お二人さん。2人っきりでデートか？」


『「くぁｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ；＠：「」」』


意味わからないことを、小太郎と同時に叫び出すって......この見覚えしかない銀髪の天パは......きゅ、救世主来たアアアア！！

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