【銀魂】沖田総悟の妹は万事屋へ転職

story58 ページ18

*


『ひ、土方さん......』


「A......」


気まずい......気まずすぎるよ......振られた挙句、真選組を辞めさせた張本人といるって、どういう心境よ？気まずいでしょ！


銀さん、助けて、ヘルプミー！


「万事屋に行ったんだってな。総悟に聞いたぞ.....元気にやってるか」


『は、はい。土方さんも元気そうでなによりです。』


そうだ。私の主旨はジャンプを読むことだ。何も無いようにジャンプを読めばいい。


私はジャンプを手に取った。ま、まずはToL●VEるから読むか。ページはめくってるけど、全然内容が頭に入ってこない。


土方さんもマガジンを手に取るが、内容が頭に入ってこないようだ。


「A、すまなかったな。この前は......俺のことを好いてくれてありがとう。それと、真選組の方はすまなかった......」


辛い。今更そんなこと言われても、辛いよ......ジャンプを読んでるふりをしているが、今にも涙が零れそう。


『大丈夫です。気にしてませんから』


「実は、真選組を辞めさせたのは......」


『もういいですよ。気にしてないので......！』


もう嫌だ。聞きたくないよ......！


「ちょっと、聞いてくれ......俺はお前のことが......」


『すみませんが、嫌です。真選組も、告白の兼も、もう気にしてないので。土方さんを困らせてしまってごめんなさい。』


それだけ言って、ジャンプを本棚に戻した。


振り返ると、銀さんが呆気ないような、驚いたような顔でこちらを見つめていた。


聞いちゃったか......


『銀さん、買えましたか？帰りましょうよ。』


私は泣きたい気持ちを抑えて、ニッコリと笑った。

story59→←【番外編】エイプリルフール

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す