77 考えるのは同じこと ページ42
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そしてファイナルに向けた練習が始まったとき、私たちスタッフは最終回の地上波放送に向けて本当にバタついていた。
雑用しかしない自分でさえ筋肉痛がきたり。ちなみに一番キツかったのはタコパとやらの材料買いでした。20人前の材料調達鬼畜すぎて鳥肌立ったよ。
そして20位以下が脱落する順位発表で、よく話していた子たちが割と脱落しちゃって久しぶりに泣いた。
なんか、うん。小松くんと佐藤隆志くんが最後の挨拶に来た時はさすがにちょっと。母の気持ちになってしまったよね。
_____ ぼくのだいすきな兄弟たちを、よろしくお願いします、のプレゼントです。
そして腕に巻きついているライトグリーンの腕時計は相変わらず止まったままだった。
…残った練習生を、よろしく。
柄にもなく色んなことを考えてしまって小さなため息が出た。
とりあえず今は仕事をしなくちゃ、と自分に喝を入れて練習着が入ったダンボールを運んでいると「おいおい、A」と優しい声で名前を呼ばれた。
くるっと振り返ると、グレーの名前入り練習服を着たヨンフンさんとユンドンくん。
ヒチョンさんのことが一瞬にして頭をよぎって勝手に気まずくなってしまった。多分一番辛いのはこの2人のはずだし…
『あ、お、お疲れ様です』
ヨンフン「なんだか久しぶりですね、元気ですか？」
ユンドン「んー？ちょっと体調が悪そうに見えます」
『ああ…実はちょっと筋肉痛が…』
ヨンフン「おっ！こっちですか？」
『イッタ！！？何ですかその高度な嫌がらせ！？？』
気まずくて目を逸らした数秒後、筋肉痛で痛む腕を思い切り握られた。いつも通りのヨンフンさんだ。
「その辺にしないと嫌われますよ…」と呆れたように笑うユンドンくんも通常運転。
私の腕を掴んだままのヨンフンさんは困ったように笑って口を開いた。
ヨンフン「あのお、A。ヒチョンのことは知ってますか？」
『……あ、はい一応』
ユンドン「じつは、僕たち2人もじたいすることにしたんです」
『…え！？』
ヒチョンさんの名前が出てきて体が強張った、瞬間。
ヨンフンさんに力強く腕を引かれて、寂しそうな澄んだ瞳と目が合った。というか、強引に合わせられた。
ヨンフン「…だから、みんなのこと、お願いします」
陽気な姿とは打って変わって切ない表情をするヨンフンさんからは、みんなに慕われる優しいお兄さんの雰囲気を感じた。
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マァ(プロフ) - 久しぶりに読んでも楽しいし泣けました。 (2023年2月24日 11時) (
レス) @page50 id: 72e8f2e0cc (このIDを非表示/違反報告)
雪りんご(プロフ) - こんにちはりんごじゃむさん！日プの新作とか出すつもりあるでしょうか？？すごくみたいです！！ (2020年8月13日 4時) (レス) id: d343e70c28 (このIDを非表示/違反報告)
りんごじゃむ(プロフ) - go to the topさん» こんにちは、返信が遅くなってしまい申し訳ありません！転載のお話ですがもちろん可能ですよ！！私の作品が多くの中国JAMの方に読んでもらえることを心から願っています！その際はぜひ名前の記入をお願い致します！ (2020年8月9日 19時) (レス) id: 009a13994c (このIDを非表示/違反報告)
go to the top - こんにちは、りんごじゃむ先生！翻訳してからLOFTERに転載してもいいですか。中国にもJAMがたくさんので、原作者を明記するのを忘れられない。 (2020年7月10日 16時) (レス) id: d57e1e7b99 (このIDを非表示/違反報告)
rin(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて一気に読んでしまいました！他の作品も楽しみにしています！ (2020年6月28日 4時) (レス) id: 5f1fa35d0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごじゃむ
| 作成日時：2020年3月30日 18時
