39 細胞レベルで血が遠い ページ4
.
白岩「俺はグループ分けで誰に指名されたでしょーか！」
『わからん、帰れ』
白岩「A脳みそ動いてる？」
『動いてねえから帰れって言ってんだけど？』
白岩「おじゃましまーす」
『誰かこの人に日本語教えてあげて！！』
95lineと分かれて自分の部屋に入ろうとした瞬間、なんとおしゃべりくそ王子が降臨なさった。
瑠姫くんは悪びれる様子なく私の部屋に入ってくる。いや帰れ。
嫌悪オーラを出しながらじとりと睨みつけると、私のベッドに腰掛けた瑠姫くんは手に持った袋からガサガサと何かを漁った。
白岩「ほら、Aの好きなシュークリーム買ってきたから食べよ」
『夜中にシュークリームって思考回路どうなってんの』
白岩「えっ、食べないの？俺食べるけど」
『…』
白岩「Aが好きそうなやつ選んできたのに」
『…』
夜中の1時。
気づいた頃には時すでに遅し、私はうまく言いくるめられて魔の封を開けていた。
夜中にシュークリームを食べてもなお美白美肌の白岩瑠姫は多分細胞から王子で出来上がってるんだって自分に言い聞かせている。
つやつやと光る瑠姫くんの肌が恨めしい。
白岩「で、さっきの話の続き」
『誰に指名されたかって？やすぽんさん』
白岩「残念、やすくんはしょーせに指名されました」
『へー』
特に興味もない話を聞かされながらふわふわのシュークリームを一口かじる。
私が好きな味をドンピシャで当てる瑠姫くんが買ってきたやつだからなのか、夜中にスイーツを食べる光沢感からなのか、めちゃくちゃ美味しい。
静かに感動してる私を置いて行き、「ヒントはねー」と楽しそうに話してる瑠姫くん。
もう聞いてないから相槌しなくていいかな。
白岩「そうだなあ、ヒントは海の筋肉」
『もうそれ答えだけど大丈夫？』
安藤くん一択じゃん、と答えると、いきなり瑠姫くんが私の顎辺りをぐいっと拭った。えっ。
きゅるりとした可愛らしい目が私を捉えて、少女漫画のような展開と顔面だけど1ミリもキュンとこない。
夜中の1時に押しかけて来てるんだからねこの人。眠気でキュンもクソもないから。
白岩「ついてる」
『ごめんごめん』
白岩「口元にクリームとかベタ中のベタなのにまさかの顎」
『え、今もしかして嫌味言われてる？」
白岩「Aらしくていいんじゃない、可愛くなくて」
『嫌味確定かよ』
シュークリーム投げつけてやろうかと思った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1358人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マァ(プロフ) - 久しぶりに読んでも楽しいし泣けました。 (2023年2月24日 11時) (
レス) @page50 id: 72e8f2e0cc (このIDを非表示/違反報告)
雪りんご(プロフ) - こんにちはりんごじゃむさん！日プの新作とか出すつもりあるでしょうか？？すごくみたいです！！ (2020年8月13日 4時) (レス) id: d343e70c28 (このIDを非表示/違反報告)
りんごじゃむ(プロフ) - go to the topさん» こんにちは、返信が遅くなってしまい申し訳ありません！転載のお話ですがもちろん可能ですよ！！私の作品が多くの中国JAMの方に読んでもらえることを心から願っています！その際はぜひ名前の記入をお願い致します！ (2020年8月9日 19時) (レス) id: 009a13994c (このIDを非表示/違反報告)
go to the top - こんにちは、りんごじゃむ先生！翻訳してからLOFTERに転載してもいいですか。中国にもJAMがたくさんので、原作者を明記するのを忘れられない。 (2020年7月10日 16時) (レス) id: d57e1e7b99 (このIDを非表示/違反報告)
rin(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて一気に読んでしまいました！他の作品も楽しみにしています！ (2020年6月28日 4時) (レス) id: 5f1fa35d0a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りんごじゃむ
| 作成日時：2020年3月30日 18時
