54 昔から変わらぬヒーロー ページ19
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『瑠姫くんがめっちゃ来てくれる件について』
白岩「自主練終わったから寄っただけだし」
安藤くんが帰った後、窓から覗くとっぷり暮れた空。
多分時間は10時とか。
そして昼に寝過ぎて全然眠くなかった私の前に、お菓子やら飲み物やらがたくさん入った袋を持ったプリンスが現れた。
瑠姫くんは練習終わりに1人で来てくれたようで、私を見るなり「元気そうじゃん」と笑った。
瑠姫くんは隣にあるベッドにぎしりと腰掛ける。
白岩「はい、適当に買っといた」
『やったー』
白岩「これでぶくぶく太ったらごめん…ほんとに出荷されちゃうよ…」
『…』
私がアイドルに興味もなくイケメンに何をされてもドキッとこないのはこの人のせいなんじゃねぇかなって最近思い始めた。
相変わらずな瑠姫くんを睨みつけて袋の中身を漁っていると、「で、解決したの？」と探るような言葉を言われて私の体は固まった。
『…えーっと、何が？』
白岩「はぁ、出たよその誤魔化すときやる昔っからの癖」
『エッ』
白岩「俺には良いんじゃないの？言っても」
瑠姫くんは本当に心配している顔をしていて、少しだけ調子が狂う。
まあスマホいじってるんですけどねこの人！！
心の中でツッコみつつ袋に入っていたプリンの蓋を開ける。
『簡単に説明すると、人生最大のモテ期が来た』
白岩「………ハァ？？」
ピタ、と動きが止まったと思いきや、瑠姫くんはスマホから視線をあげて整いすぎた綺麗な顔を思い切り歪めた。
『何バカなこと言ってんだこいつみたいな顔してるね？いや私だって、』
白岩「それで、返事は？」
『え、その、まあ、友達でいたいとは言ったけど…』
白岩「へえ」
『何その反応』
食い気味に問われたので驚きながらも一応返答すると「一生彼氏作んないつもりなの？」と痛いところを突いてきた。
『いや、その子たち勿体ないじゃん。これからってときに』
白岩「そんなん言ってるうちに例のモテ期とやら終わってるから」
『…ぐうの音も出ない』
そして瑠姫くんは、私の食べ終わったプリンのカップをゴミ袋に入れながら「まあ誰もいなかったら俺がもらってやるよ」と笑いながら言い出した。
突拍子もない発言に『あはは、ノーサンキュー』と返した私の頬をつねる王子に力加減というものを是非とも一から学んでいただきたい。
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マァ(プロフ) - 久しぶりに読んでも楽しいし泣けました。 (2023年2月24日 11時) (
レス) @page50 id: 72e8f2e0cc (このIDを非表示/違反報告)
雪りんご(プロフ) - こんにちはりんごじゃむさん！日プの新作とか出すつもりあるでしょうか？？すごくみたいです！！ (2020年8月13日 4時) (レス) id: d343e70c28 (このIDを非表示/違反報告)
りんごじゃむ(プロフ) - go to the topさん» こんにちは、返信が遅くなってしまい申し訳ありません！転載のお話ですがもちろん可能ですよ！！私の作品が多くの中国JAMの方に読んでもらえることを心から願っています！その際はぜひ名前の記入をお願い致します！ (2020年8月9日 19時) (レス) id: 009a13994c (このIDを非表示/違反報告)
go to the top - こんにちは、りんごじゃむ先生！翻訳してからLOFTERに転載してもいいですか。中国にもJAMがたくさんので、原作者を明記するのを忘れられない。 (2020年7月10日 16時) (レス) id: d57e1e7b99 (このIDを非表示/違反報告)
rin(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて一気に読んでしまいました！他の作品も楽しみにしています！ (2020年6月28日 4時) (レス) id: 5f1fa35d0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごじゃむ
| 作成日時：2020年3月30日 18時
