72 展開のスピード感 ページ37
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「…えっ、と…」
『…………ごめんなさいホントすみません生意気言いました』
啖呵を切った瞬間、パッと現実に引き戻される。
ああこれはニート生活が始まった気がする…と思いっきり社長令嬢から視線を外した。
そして彼女は、だらだらと冷や汗が流れる私を見て何か意を決したように話始めた。
「…あの面接、コネ入社で本当は私が通るはずだったんです」
『…え？』
「だから自分が通らなかったのが悔しくて、なんであの死んださか……っ、ボーッとしてた人が受かったんだろうって」
『おっと今死んだ魚って言いました？』
「あなたをここで見つけたときに絶対何か言ってやろうと思って話しかけたんですけど、」
「面接のときと全然変わっていて、ビックリしました」とそう言って私と視線を交わせた。アッこの人めっちゃ美人。
…ん…？てかなにその初耳情報？？社長令嬢を不採用にしたの？？嘘だろ？？
縁故採用が決まっているにも関わらず私を採用させた菅井先生のメンタル！！鬼すぎてビビった！！！
「すごく芯の通った素敵な方ですね」
『へ？』
「父は社長ですけど、本当は票の操作なんてできません、意地悪言ってごめんなさい」
『……ええ！？』
「…あなたのその強さに助けられた練習生は、たくさんいると思います」と、そう言って彼女は小さく頭を下げてバタバタと撮影場所から出て行った。
…ツンデレ美少女とかまじか。
唐突のキャラ変に驚きひたすら呆然としていると、パチパチパチパチ、とすごい勢いで拍手の音が鳴り響いた。
慌てて振り向くと、何故か感極まって私のことを称賛し始めるスタッフさんたちの姿。西野さんもいる。
「佐藤さん、すごい！！」
「あんな風に言い返す子誰もいなかったんだよ！いや〜見てて感心しちゃった！」
「君にズバッと言ってもらえたから彼女も改心したんじゃないかな」
『…えっと、え？』
何故かいきなり撮影現場にいたスタッフさんたちにワッと囲まれてめちゃくちゃ褒められてる私。何これ？
すると西野さんはひたすら困惑している私の前に来て、にこりと微笑んだ。
西野「君のようなしっかりした子が見学で来てくれて本当によかった」
『あ、ありがとうございます？』
西野「地味な仕事も引き受けてくれるしぜひここの会社に入社してほしい、けど、」
『……けど』
西野「今は君をもっと必要としている子たちが、待っているんじゃないかな」
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73 結局こうなってしまいました→←71 さすがに激おこぷんぷんまるっちゃった
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マァ(プロフ) - 久しぶりに読んでも楽しいし泣けました。 (2023年2月24日 11時) (
レス) @page50 id: 72e8f2e0cc (このIDを非表示/違反報告)
雪りんご(プロフ) - こんにちはりんごじゃむさん！日プの新作とか出すつもりあるでしょうか？？すごくみたいです！！ (2020年8月13日 4時) (レス) id: d343e70c28 (このIDを非表示/違反報告)
りんごじゃむ(プロフ) - go to the topさん» こんにちは、返信が遅くなってしまい申し訳ありません！転載のお話ですがもちろん可能ですよ！！私の作品が多くの中国JAMの方に読んでもらえることを心から願っています！その際はぜひ名前の記入をお願い致します！ (2020年8月9日 19時) (レス) id: 009a13994c (このIDを非表示/違反報告)
go to the top - こんにちは、りんごじゃむ先生！翻訳してからLOFTERに転載してもいいですか。中国にもJAMがたくさんので、原作者を明記するのを忘れられない。 (2020年7月10日 16時) (レス) id: d57e1e7b99 (このIDを非表示/違反報告)
rin(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて一気に読んでしまいました！他の作品も楽しみにしています！ (2020年6月28日 4時) (レス) id: 5f1fa35d0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごじゃむ
| 作成日時：2020年3月30日 18時
