【d!】仮初の言葉でも (ページ9)

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1幕7場ページ9

『えっと､､､姫、さん？』

「姫宮アカリって言いますぅ、姫でいいですよぉ」

『あ、じゃあ、姫さん…』

「､､､ここの人達は皆私に優しいんですよぉ、ハナさんもきっと馴染めると思います！えへへ」

､､､何だこのぶりっ子

本当に気持ち悪いしイライラする､､､

なのにメンバーは

「やっぱ姫は優しいなあ」

「姫先輩がいれば花宮さんも居心地いいでしょうね」

､､､は？

いやほんとに意味がわからない

我々劇団好きだったのにな､､､

入ってもいいかなとすら思ってたのに

こんな女がいるなら入りたくない

「おお、花宮じゃないか」

そこにやってきたのはグルッぺンさん

お前も姫宮のファンとかそういうやつなのか､､､？

「姫も居たのか、お前は優しいし花宮を任せられるな」

「えへへぇ、よろしくねハナさん♡」

お前もか団長

ダメでしょこんなの､､､

わたしが文句言えたことじゃないか

まあ元々まだ団員じゃないんだし

入団の話を断れば終わる話だよね

『あの､､､今日来たのは入団しませんって言いに』

「ええぇ！ハナさん入ってくれないのぉ､､､？」

ぶりっ子め、なんてタイミングの悪い

姫宮はさらに言葉を続ける

「姫ぇ、ハナさんが入ってくれると思ってぇ、嬉しくて……女の子の友達できるぅ！と思ってて､､､なのに､､､」

うわコイツ泣き出したぞ

､､､しかもメンバーはみんな姫宮ファンなんだからこれ､､､

めんどくさい事になるな

案の定メンバーからの「お前なんで姫泣かしてんだよ」オーラがすごい

わたし絶対悪くないやん

でもわたしなぁ、押しに弱いんよなあ､､､

『､､､え、ええと、やっぱり入ります』

結局圧に負けてわたしがそう言うと

「！やったぁ♡うれしぃ､､､」

姫宮は一瞬で涙を引っ込めて笑顔になった

､､､演技が上手いな

だからこんな性格でもメンバーにちやほやされるのだろうか

わたしも演技上手かったらな､､､

結局入団したって実力の欠如で皆から嫌われて終わりだ

余計な心労増やしたくないのにな､､､

「よかったなぁ姫、花宮と仲良くするんだぞ」

「ぅん♡色々教えてあげるんだぁ〜」

「さすがやな〜やっぱ姫は」

､､､うん本当に帰りたい