【d!】仮初の言葉でも (ページ14)

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2幕4場ページ14

次の日は約束通り劇場へと向かった

扉を開けるなり刺さる冷たい視線

ゾムさんとショッピさんは奥の方で姫宮を庇うように立っている

そんなことしなくても私は何もしないのに

そう思っていると急に姫宮が涙声をあげた

「､､､花、宮さん､､､やっぱり怖い､､､」

は？

ちょっと視線を向けただけなのにどうして

私が思わず憤りそうになるとそれを止めるようにゾムさんとショッピさんが近づいてきた

「ﾁｯ姫に手出しといてのうのうと生きてられると思うなよ、なんでまだ退団なってないん」

「生まれて初めてですよ、こんなカスみたいな人間見たの」

「姫に謝りもせんで､､､許せんわほんま」

何も知らない彼らはひたすら私を罵倒する

､､､人が黙って聞いてれば好き勝手言いやがって

何も悪いことしてないのに謝るわけ無いだろう

────見てろ

特にショッピ、お前は私との演技の掛け合いがあるんだから、

調子こいてると飲まれんぞ、私に。

､､､でも今は大人しくしているのが得策だ

そう判断して私は何も言わずに軽く会釈してその場を去る

後ろからはショッピさんの非難の声がまだ聞こえていたが私の耳には入らない

『────謝るのはお前らやで。私を馬鹿にしたこと、絶対に許さない』